カゲプロ・ハッピーエンドを望む者【クロハ】

緊張なんてもんじゃたりないくらいで ページ10

カゲプロの小説を何度も読んだ

私だからわかることだけど

この後私は永遠に、カゲロウテイズ

をさ迷うことになる

「カゲロウデイズは時間のない世界

飲み込まれた人間は、死ぬことすら

できずに永久にここをさ迷う

ことになる」と7巻でアザミさんが

言っていた

キドさんは、“目を隠す„の能力が

命の代わりになったからカゲロウ

デイズから出ることが出来た訳で

あって、なんの能力も授かることの

ない私はカゲロウデイズから出ること

ができない

何故私がなんの能力も授かることが

できないのかというと

アザミさんの能力はメカクシ団の皆の

命の代わりになるものが全てであって

ストーリー上、私が生き返るのに

必要な能力は、残ってない

それでも、アザミさんの家を目指し

ていたのは、ただ単純にアザミさんに

会いたいから

クロハにもメカクシ団にも会えなかっ

たけどアザミさんには会えるんだから

希望を持っていこう

うん、だからこんなところでいつまで

もつっ立ってないで、いい加減覚悟

きめよう、

目の前にある家のドアをノックすれば

いいだけなんだから、アザミさんの家

だからって緊張するな私！

スゥ、と息を吸い込むと手を伸ばし

ドアを叩…こうとしてやめる

かれこれ数分こんなことを繰り返して

いるが結局ノックできないまま、

いや、なんでこんなところで人見知り

スキル発動させてるんだ私は！

ここはあの冷酷な3次元なんかじゃ

ないんだよ!?

ましてやあのアザミさんに会える

んだよ!？

勇気出していこうよ！

と、心の準備がまだできてないのに

勢いでドアをノックしてしまった…。

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