sideふぉい ページ11
Aさんの様子がおかしい事は気づいていた。その理由も。
俺の横でイチャついている女と社長を一瞥して、Aさんの方へ向かう。
案の定、ぼーっと2人を見ている。
昔、Aさんは言っていた。社長が女とイチャついているところを見るたびに、嫌な想像をして苦しくなると。
今も、そうなんだろうな。
「Aさん」
俺が呼びかけると、ハッとしたような顔をして誰かを探し始めた。
あぁ、どうしたって俺は、あの人には勝てないんだな。
仮眠をとる社長を心配そうに見つめる瞳は、俺を見てくれない。
悔しくて、声をかける。
「俺は、Aさんといた方が楽しいっす」
Aさんが動揺した。
その事実が嬉しくて、そのまま捕まえて自分のものにしたくなる。
タイミング悪く、Aさんは呼ばれてしまった。
仕方なく俺も、自分の持ち場に戻る。
「なぁ、ふぉい。あのチカさんって人めっちゃ美人よな」
「あ?誰や?」
まるがニヤニヤしながら近づいてきたから、何のことかと思ったら、チカさん?
まじで誰だ?
「あー!俺も思った!でも、あの人今日は社長とやるやろ?」
銀太が残念そうに言ったのを聞いて、ようやく顔を思い出した。
そうか、だからAさん…
その時、俺たちの方から走り出すAさんの姿が目に入った。
嫌な感じがして、俺は慌てて追いかけた。
「あ、ちょ、ふぉい!」
確か、こっちら辺に来たはずなんだけど…
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なる - 久しぶりに泣きました!こんなに良い作品を作ってもらってほんとに感謝です、、!ありがとうございます! (2023年1月27日 21時) (レス) @page33 id: 0a17aac8c4 (このIDを非表示/違反報告)
コットン - 毎日更新してくださりありがとうございます!次のお話も待ってるよ(о´∀`о) (2022年11月13日 9時) (レス) @page33 id: cdf631467a (このIDを非表示/違反報告)
サママリネ - めちゃ良かったです! 次のお話も楽しみにしてます✨ 更新頑張ってください❤️🔥 (2022年11月13日 8時) (レス) @page33 id: accb57b751 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天ヶ崎音 | 作成日時:2022年10月30日 23時