巻ノ百七十九 ページ34
突如、視界の端に映るのは飛び散った血。視線を動かすと目を見開いた。ナルトが自分で傷口にクナイを刺したのだ。
サクラ「ナルト、何やってんのよ!アンタ!!」
ナルト「オレがこのクナイで・・・オッサンは守る。任務続行だ!!」
微かに震え、冷や汗が伝っている。痛いだろう。だけどナルトは笑った。何か覚悟を決めたような強い眼で。
カカシ「ナルト・・・景気よく毒血を抜くのはいいが」
ナルト「っ・・・・」
傷口を広げたのだ、当然 手の甲からは血がドクドクと流れている。カカシを見て何かを察したのか、唾を飲み込んだナルトは次の言葉を待っている。
カカシ「それ以上は・・・出血多量で死ぬぞ♡マジで」
ナルト「!!!ぬぉぉ、ダメ!それダメ!こんなんで死ねるかってばよ!イヤー!助けて、センセー!」
サクラ「ナルト!アンタって自虐的性格ね、それってマゾよ」
先程までの勢いはどうしたのか、バタバタ暴れるナルトの手を掴むとカカシは腰を落として傷口を見ている。
カカシ「ちょっと手 見せてみろ。まあAかいるから死ぬことはないでしょ。ナルト、運が良かったな」
ナルト「えっ?A姉ちゃんがいたらって、何でだ?」
貴「ああ、知らなかったけ。私は医療忍者なのよ。とりあえず止血をして毒消しの丸薬を・・・」
カカシの肩に手を置いて、上からナルトの傷口を覗き込むと言葉は小さくなっていき眼をそっと細めた。
傷口がもう治りかけてる。九尾の力か・・・。
ナルト「あのさ!あのさ!オレってば・・・大丈夫?先生も姉ちゃんもやけに真顔」
カカシ「・・・ま!大丈夫だろ」
腰のポーチから包帯を取り出し、カカシに手渡すと手際よく手に巻いている。その間に巾着から丸薬を取り出すとナルトの口元に持っていった。
ナルト「姉ちゃん、なにコレ?なんか不味そう・・・」
貴「毒消しの丸薬。毒血は抜いてるし、まあ念の為ね。確かに不味いけど、里に連れて帰らされるのとどっちがいい?」
ニッコリ笑ってみせると生唾を飲み込んで、気合いで丸薬を口に放り込んだナルト。顔を青ざめさせると涙目になりながら何とか飲み込んでいる。
カカシ「・・・また随分、強烈なの作りましたね」
貴「効かないと意味ないしね。
まっ、褒め言葉として受け取っておくよ」
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白花(プロフ) - わわさんさん» そう言っていただけて嬉しいです!ぜひ、これからもよろしくお願いします😊ありがとうございました💗 (9月18日 11時) (レス) @page18 id: f936ecd47d (このIDを非表示/違反報告)
わわさん - 好きな作品でしかも好きな設定だったので一気見しちゃいました!✨️✨続きが楽しみで仕方ないです!!! 更新待ってます (9月10日 23時) (レス) id: 2393d5040c (このIDを非表示/違反報告)
白花(プロフ) - めぐみさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます!クシナとミナト、しばらく出せないと思うと寂しいです😭ようやくナルトたちと関わってきますので、お楽しみに☆ (8月15日 21時) (レス) @page14 id: f936ecd47d (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ(プロフ) - 久々に一気読みするほどどハマりしました!クシナとミナトのあの名シーンは感動ものですね、、、続き、楽しみにしてます!更新頑張ってください(๑˙꒳˙๑)و (8月15日 14時) (レス) id: 206425900b (このIDを非表示/違反報告)
白花(プロフ) - 舞さん» ありがとうございます!見ていただいて嬉しいです☺︎︎ (8月10日 22時) (レス) id: 0948fc59e0 (このIDを非表示/違反報告)
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