巻ノ四十三 ページ44
オビトは悔しそうに体を起こすと雪が積もった地面に拳を振り下ろした。
オビト「クソっ・・・」
サクッと雪を踏みながらオビトに近づくと腰を下ろして目線を合わせた。
貴「オビト。自分ではあまりわからないだろうけど、ちゃんと成長してるよ」
いつもとは違う暗い顔をしたオビトはサっと私から目を逸らして俯いた。
オビト「A先生。オレ・・・強くなりたい。けど、差は埋まるどころか開く一方で・・・」
貴「オビト、今の気持ちを心に留めてしっかり覚えてなさい。その悔しさがキミを強くする」
腰を折ってオビトの頬をぱちんっと挟むとグっと上を向かせて無理やり目を合わせる。
貴「私に一度や二度負けたくらいで諦めるなっ、俯くなっ。私なんか追い越してみなさいッ」
オビト「!・・・・」
貴「──火影になるんでしょ!」
そう言うとオビトの目はパっと大きく開いた。
貴「三代目だって、下忍、中忍、上忍と経験を積んで火影になってるのよ。
誰しも最初から強いわけじゃない。皆、オビトみたいに努力してるの、強くなりたいと願ってるのよ」
オビトの頭に優しく手を置くと口の端を上げた。
貴「火影になれっ、オビト!
お前なら、いつかきっとなれるよ」
オビトの顔に笑顔が戻ってくるのがわかる、勢いよく立ち上がったオビトはガッツポーズを見せた。
オビト「オレは火影になってやる!!」
貴「その意気よ。A先生はね、腕に磨きをかけていつでも待ってるわ。だから私を追い越した時は・・・」
オビト「オレは火影になってる!
・・・そうだろ?A先生っ」
一瞬目を大きくして「フっ」と表情を崩すと強く頷いて見せた。
貴「そうねっ」
オビト「よ〜しっ、やる気でてきた!」
ガッツポーズでやる気満々のオビトを見てるとクスっと微笑み、背中を向けて雪の上を歩いて行く。
貴「ほらっ、オビト!ラーメン食べに行くわよ」
オビト「えっ、でもA先生に勝ったらって話じゃ・・・」
立ち止まると顔だけ振り返らせて腰に手を当てた。
貴「オビト、頑張ってるみたいだからね
A先生からのご褒美だよ」
顔を前に向けて歩きだすと、オビトは嬉しそうに走って隣に来ては腕にしがみついた。
オビト「A先生、大好き〜!」
貴「ホントっ、調子がいいんだから」
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HANA MON(プロフ) - 猫裏人さん» まだまだお話は続きます!続編でもどうぞよろしくお願いします。 (2017年1月16日 23時) (レス) id: e385705f36 (このIDを非表示/違反報告)
猫裏人 - HANA MONさん» 画像が上手く出来なかったのがその気持ちよくわかりますでも大丈夫ですよいくつでも送るのが出来ますので「木の葉の影」続編も頑張って下さいね! (2017年1月10日 9時) (レス) id: 041491251f (このIDを非表示/違反報告)
HANA MON(プロフ) - 猫裏人さん» 画像がうまく載れてなかったみたいです!すみません!許可がでしだい載せ直したいと思います。また描いてくださってすみません。コメントはいつでもどうぞ!いつも応援ありがとうございます! (2017年1月10日 0時) (レス) id: e385705f36 (このIDを非表示/違反報告)
猫裏人 - イラスト消えないうちに観てくれたら嬉しいと思ってますコメント機会あったら書いていいですか?ご迷惑かけてすみませんでした。 (2017年1月10日 0時) (レス) id: 041491251f (このIDを非表示/違反報告)
猫裏人 - HANA MONさん» 夜分にすみませんイラスト紹介載せてありがとうございますイラスト観たら写真がなかったので今回は水性色鉛筆で使ってみましたが送り直しますねURL は「img@uranai. nosv. bbs /img / 」です間違ったらすみませんもしできなかったら名前だけ載せてOKですので。 (2017年1月10日 0時) (レス) id: 041491251f (このIDを非表示/違反報告)
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