巻ノ四十二 ページ43
カカシが中忍になってからというもの、次の中忍試験に向けてオビトは毎日、毎日、修行に明け暮れた。
雪の降り積もる冬のある日のこと、演習場に足を踏み入れると眉をピクっと動かした。
貴「手裏剣の音・・・誰かいる」
足を進め見えてきたのは丸太に向かい手裏剣を投げるオビト、汗を拭い、肩で息を繰り返していた。
オビト、この寒い日にまさかずっと・・・。
散らばる手裏剣、クナイに持ち替えたオビトは休憩することなく修行に励んでいる。
「フっ」と口元に笑みを浮かべるとトンっと軽く跳び、オビトの前に飛び出した。
オビト「!・・・・」
キイィィッン!!─────
オビトがクナイを振り下ろした瞬間、クナイで受け止めると金属音が辺りに響き渡る。
貴「頑張ってるみたいね、オビト」
オビト「A先生ッ」
クナイを仕舞い、オビトの顔を挟むように手を添えるとヒンヤリと冷たさが伝わってくる。
オビト「!な、なにすんだよッ」
貴「あ〜ぁ、こんなに冷えちゃって・・・。このままじゃ風邪引くわよ?」
手を下ろして腰に手を当てるとオビトは真剣な表情を浮かべ、手を握り締めた。
オビト「いやっ、まだやれる。
こんなんじゃ追いつけないんだ」
貴「・・・・・」
顎に手を当てて少し思案するとパンっと手を叩いて「よしっ」と呟いた。
貴「オビト、修行の相手してあげる」
オビト「えっ、いいの!?」
貴「ええっ。もし、私に攻撃を一度でも当てられたら
帰りにラーメン奢ってあげるね」
オビト「マジで!? それ絶対だからな!約束だぞっ」
貴「ハイハイっ」
クスクスと笑って頷くとやる気満々にオビトはクナイを構えた。
貴「さあ、どこからでもかかってきなさいっ」
口角をあげるとオビトは一気に距離を詰めて、クナイを大きく振り下ろした。
上半身を反らしてクナイを避けると同時に腹部に蹴りを喰らわせ、オビトは数歩後退する。
オビト「ウ・・・ッ」
片目を閉じて腹部を抑えるオビト、休む暇は与えずに手裏剣を投げるとオビトはクナイで防いだ。
貴「うんっ、悪くないね」
オビトはクナイを構えると地面を蹴りあげた。
腕や手を払いながら上半身を動かして攻撃を避けていくとオビトの口からは白い息が出る。
貴「いい動きね。だけど・・・・・まだ甘いッ」
オビトの体勢を崩せば地面へと叩きつけ、拳を顔の横に振り下ろした。
貴「オビト、君の負けだよ」
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HANA MON(プロフ) - 猫裏人さん» まだまだお話は続きます!続編でもどうぞよろしくお願いします。 (2017年1月16日 23時) (レス) id: e385705f36 (このIDを非表示/違反報告)
猫裏人 - HANA MONさん» 画像が上手く出来なかったのがその気持ちよくわかりますでも大丈夫ですよいくつでも送るのが出来ますので「木の葉の影」続編も頑張って下さいね! (2017年1月10日 9時) (レス) id: 041491251f (このIDを非表示/違反報告)
HANA MON(プロフ) - 猫裏人さん» 画像がうまく載れてなかったみたいです!すみません!許可がでしだい載せ直したいと思います。また描いてくださってすみません。コメントはいつでもどうぞ!いつも応援ありがとうございます! (2017年1月10日 0時) (レス) id: e385705f36 (このIDを非表示/違反報告)
猫裏人 - イラスト消えないうちに観てくれたら嬉しいと思ってますコメント機会あったら書いていいですか?ご迷惑かけてすみませんでした。 (2017年1月10日 0時) (レス) id: 041491251f (このIDを非表示/違反報告)
猫裏人 - HANA MONさん» 夜分にすみませんイラスト紹介載せてありがとうございますイラスト観たら写真がなかったので今回は水性色鉛筆で使ってみましたが送り直しますねURL は「img@uranai. nosv. bbs /img / 」です間違ったらすみませんもしできなかったら名前だけ載せてOKですので。 (2017年1月10日 0時) (レス) id: 041491251f (このIDを非表示/違反報告)
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