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巻ノ四十 ページ41

オビト「先生・・・A先生みたいな忍でも悔しいって思ったことあるの?」

いつものおちゃらけた様子はなく、真っ直ぐと真剣な眼をしている。

腰に手を当てて立つと笑顔でオビトの頭をグシャグシャと乱暴にでも優しく撫でた。


貴「心配しなくても、何度も経験したわよ」


オビト「そっか、A先生でもあるんだ・・・」

オビトは少し安心したかのように息を吐くようにそう呟いて肩の力が僅かに抜けた。



貴「そうね。うん、あの時の私はまだ・・・若すぎたのかもね」

オビト「若すぎた?」


純粋に聞き返すオビトに少し沈黙を置くと視線を逸らして思い出を語るように言葉を投げかけた。

貴「私とミナトは兄妹なのは知ってるでしょ?」

オビト「うん。2人とも火影候補にあがるスゴい忍だって聞いたよ」


それを聞いて「そっか」と呟くと大刀を背から抜いて立て掛けるとオビトの隣に静かに腰掛けた。

貴「兄さん・・・ミナトは前から次期火影候補に上がるような優秀な忍でね。私も早くミナトのような忍になりたくて毎日、毎日、修行に励んだわ」


目を伏せると脚を伸ばし、手を絡ませて懐かしむように話し続ける。


貴「力もついて結果を残すとミナトに近づけたようで嬉しかった。だけど私は若すぎたのね。ひいきだとか、あんなに若くて大丈夫なのか、とかまあ色々言われたわ」


オビト「!・・・そいつら、A先生の頑張りも知らないで勝手に言いやがって!」

オビトの反応に小さく微笑んだ、彼の気持ちが単純に嬉しかった。


貴「私のことは何て言われてもよかった。でも何よりミナトまで悪く言われたのが許せなくて悔しかった」

オビト「ひどいよ・・・そんなの。先生は頑張っただけなのにっ。そんな奴ら一発ぶん殴っちまえば良いんだ!」

貴「ははっ。恥ずかしい事にその通りでね・・・殴っちゃったんだ。一発どころか何発もね」


オビト「マジか!やるじゃん、A先生!」

貴「あ、本当は暴力なんてダメよ?謹慎もうけたしね。確かあれから・・・一人でいるようになってね。

ミナトからも距離を置いて人とは接しないで一人突っ走って任務をこなし、仲間より任務を優先してたわ」


オビトはまるで自分の事かのように真剣に聞いてくれている。

貴「あの時、どれほど突き放してもミナトと三代目だけは私から離れなかった。それがどれほど有難いことか」

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HANA MON(プロフ) - 猫裏人さん» まだまだお話は続きます!続編でもどうぞよろしくお願いします。 (2017年1月16日 23時) (レス) id: e385705f36 (このIDを非表示/違反報告)
猫裏人 - HANA MONさん» 画像が上手く出来なかったのがその気持ちよくわかりますでも大丈夫ですよいくつでも送るのが出来ますので「木の葉の影」続編も頑張って下さいね! (2017年1月10日 9時) (レス) id: 041491251f (このIDを非表示/違反報告)
HANA MON(プロフ) - 猫裏人さん» 画像がうまく載れてなかったみたいです!すみません!許可がでしだい載せ直したいと思います。また描いてくださってすみません。コメントはいつでもどうぞ!いつも応援ありがとうございます! (2017年1月10日 0時) (レス) id: e385705f36 (このIDを非表示/違反報告)
猫裏人 - イラスト消えないうちに観てくれたら嬉しいと思ってますコメント機会あったら書いていいですか?ご迷惑かけてすみませんでした。 (2017年1月10日 0時) (レス) id: 041491251f (このIDを非表示/違反報告)
猫裏人 - HANA MONさん» 夜分にすみませんイラスト紹介載せてありがとうございますイラスト観たら写真がなかったので今回は水性色鉛筆で使ってみましたが送り直しますねURL は「img@uranai. nosv. bbs /img / 」です間違ったらすみませんもしできなかったら名前だけ載せてOKですので。 (2017年1月10日 0時) (レス) id: 041491251f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白花 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2016年9月18日 17時

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