巻ノ二十六 ページ27
カカシside
組み手も終わり、帰っている途中でAの腹は盛大になった。
貴「・・・・」
恥ずかしがることもなく、腹に手を当てたAは何を考えているのか空を見上げたまま動かない。
カカシ「・・・こういう時って普通少しは恥ずかしがったりするんじゃないですか?」
貴「えー、だってさ・・・私がそんな事で恥ずかしがるように見える?」
カカシ「有り得ないですね。大体Aにはもう羞恥心はないと思っていますから」
貴「でしょ?・・・って、一応あるからっ。まあでも、カカシわかってるじゃない。褒めてあげようか?」
カカシ「いえ、間に合ってます」
「つめたい」と子供のように口を尖らせたAは手をパンっと叩き合わせた。
貴「さてっ、今日の献立決まったし・・・カカシ、食べに来るでしょ?」
カカシ「この間、ごちそうになったばっかですけど」
貴「まあまあ、私の花嫁修行に付き合ってよ。どうせ、この後 用事ないでしょ?」
そう言ってオレの言葉を適当にあしらう。
カカシ「なにが花嫁修行ですか。オレも暇じゃない・・・」
貴「今日の雲は魚に似てたからさんまの塩焼きね」
オレの言葉を遮ると問答無用で手を引っ張って行く。
貴「オビトも呼びたいけど、家に行ってもオビトいつもいないんだよね〜。偶然会えないかなー」
カカシ「アイツが来るならオレは絶対行きませんから」
貴「そんなこと言わないの。オビトのことだからお年寄りの手伝いしてると思うんだけどさ」
ため息をついて抵抗を止めれば、大人しくAについて行く。
Aは適当にウソの理由を言って、オレを飯に呼ぶ。
ある時は──虫が出たから退治してほしい、そのお礼にご飯をごちそうすると言った。
だけど、実際に虫が出ると恐れることなく瞬殺し・・・オレが出る幕もなかった。
大体Aが虫を怖がるわけがない、なにが弱点かも今だにわからないのに・・・。
貴「あっ、カカシ。あの雲、エビの天ぷらに似てない?」
カカシ「似てないです」
貴「即答だね、カカシそんなに天ぷら嫌いなの?」
Aは小首を傾げてクスクスと笑うと茜色に染まる空に顔を向けた。
こんなに穏やかで、のんびりとしているAが敵には木の葉の夜叉として恐れられている。
聞いた話だと、敵は上官からこう忠告されるらしい・・・・。
貴「カカシ?黙ってるけど、どうかした?」
カカシ「・・・いえ」
''夜叉の逆鱗に触れるな''・・・と。
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HANA MON(プロフ) - 猫裏人さん» まだまだお話は続きます!続編でもどうぞよろしくお願いします。 (2017年1月16日 23時) (レス) id: e385705f36 (このIDを非表示/違反報告)
猫裏人 - HANA MONさん» 画像が上手く出来なかったのがその気持ちよくわかりますでも大丈夫ですよいくつでも送るのが出来ますので「木の葉の影」続編も頑張って下さいね! (2017年1月10日 9時) (レス) id: 041491251f (このIDを非表示/違反報告)
HANA MON(プロフ) - 猫裏人さん» 画像がうまく載れてなかったみたいです!すみません!許可がでしだい載せ直したいと思います。また描いてくださってすみません。コメントはいつでもどうぞ!いつも応援ありがとうございます! (2017年1月10日 0時) (レス) id: e385705f36 (このIDを非表示/違反報告)
猫裏人 - イラスト消えないうちに観てくれたら嬉しいと思ってますコメント機会あったら書いていいですか?ご迷惑かけてすみませんでした。 (2017年1月10日 0時) (レス) id: 041491251f (このIDを非表示/違反報告)
猫裏人 - HANA MONさん» 夜分にすみませんイラスト紹介載せてありがとうございますイラスト観たら写真がなかったので今回は水性色鉛筆で使ってみましたが送り直しますねURL は「img@uranai. nosv. bbs /img / 」です間違ったらすみませんもしできなかったら名前だけ載せてOKですので。 (2017年1月10日 0時) (レス) id: 041491251f (このIDを非表示/違反報告)
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