木の葉の影「NARUTO」

巻ノ十二 ページ13

ﾐﾅﾄ「いいかい？今回の任務は他里の忍の護衛だ。その一人が密書を持っている。つまりそれを守るわけだね、依頼の里からも三人の護衛がつく」

貴「万が一戦闘になったらカカシ達は第一に身の安全をはかってほしい、わかったね｣


Cランク任務、忍同士の戦闘になることはないが･･･ないとも言いきれないのが忍の世界だ。

カカシたち三人にそう説明すると私達はさっそく任務を開始した。



先行にカカシ、オビト、リン。少し距離をとった後ろに他里の忍が一人、そのすぐ後ろに三人の忍。

そして一番後ろに私と兄さんがついた陣形。



オビト、変に気合い入ってないといいけど。あの子の事だから、この任務が火影になるチャンスとか思ってそうだし･･･。


ｵﾋﾞﾄ「よ〜し！この任務で大活躍して一気に火影になってやるぜ！」

ﾘﾝ「そんな簡単になれるわけないでしょ」

ｶｶｼ「オビト、お前はミナト先生とAの話を聞いてなかったのか？俺達のバトルは無しだ」


案の定、気合が入りまくりのオビトに対して的確に正論をぶつける二人。


ｵﾋﾞﾄ「てかカカシ、何でA先生のこと呼び捨てなんだよ。歳はあまり変わらねぇけどよ、仮にも先生だぞ｣

ｶｶｼ「本人から了承は得てるよ。大体、ミナト先生とAがいるのに俺たちが戦っても足手まといだ」



ｵﾋﾞﾄ「あの先生達、そんなすげぇのか？」

ｶｶｼ「木の葉の黄色い閃光と木の葉の夜叉を知らないのか？」

ﾘﾝ「私、聞いたことがあるわ。他の里にも名がとどろいてる、兄妹そろってすごい忍だって」



ｵﾋﾞﾄ「えっ、ミナト先生とA先生が兄妹!?
嘘だろっ･･･!? いや、確かに二人とも似てるような」

ﾘﾝ「それも知らなかったの？」



ｶｶｼ「波風ミナトは次期火影、波風Aは近い将来火影につくと噂される兄妹揃って火影に近い人達だ」

ｵﾋﾞﾄ「俺たちそんなすげぇ人達に教わってるの？なんかやる気出てきたぜ！ああ･･･早く敵襲ってこねえかな」


ｶｶｼ「ったく･･･」




陣形の後方に位置する私達は眼を右、左と動かし、険しい表情を浮かべた。

貴「兄さん」

ﾐﾅﾄ「･･･ああ、どうも様子がおかしいね」

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