無気力なメカクシ団No.13の少女は烏野高校３年生なのです← if 【ハイキュー!!】【カゲプロ】 (ページ30)

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第６８話ページ30

『これまでの経験から、キミには何を準備しても悟られて、
対策されて、廻る羽目になっていたからね。

【写す】の力でこれまでの惨劇を思い出す度に、僕は考えた。
そしてこの答えにたどり着いたのさ。

何もかも悟られるなら、

何もかも準備された上で、実行すればいい。

それだけの力が今はある。
キミが分からないことはないなら、強行するだけだよ……』

「……ハッ！血迷ったか？俺を越えることなんてできねぇよ！
それを何度も味わったのはお前だろう？」

『できるさ。…………"写す"、出番だ』

【目を写す】

『ふふ、わかったよ～我が主！
さぁ集え、黒き蛇よ。己が力を僕に捧げろ！』

Aとは全く違う人格。
あの時の"写す"……！？

"写す"が声をあげた瞬間だった。
みんなの体から黒モノが抜けていく。

途端に次々と倒れていくみんな。

____能力者の宿る蛇は、命の代わりなんだ__

「っ！……カノ！……セト！」

息はある……！

「よかった……「ｸﾞｯ………ｧｧ"……な、なんで……オレ…が………！？」

クロハとかいうやつも苦しみ始めた。
それを見たA……いや、"写す"が嘲笑を浮かべて、

『……まさか、自分を忘れた訳ではあるまい？
貴様も、この者達も、等しく皆"黒き蛇"だ。
よかったではないか。お前は私の＜願いの糧＞の一部になれるのだ。
望んでいたのだろう？願いを』

「そんな…馬鹿な！お前は【合わせる】の力を使えるわけが……！！」

『それを見いだしたのさ。
キミが廻らせた世界の中で、ね。
ほぉら……キミの力を僕に差し出せ！クロハ！』

「い、嫌だ……嫌だぁああああ！！！！！」

断末魔と共に黒い蛇は宝石に吸い込まれていく。
黒い光が、増した。

『さて、バトンタ～ッチ！

……よっいしょ。できたか』

また人格を戻したらしいA。
そこに夏也が歩み寄る。

「ね、姉さん……」

『……夏也。もうすぐだよ。
やっと、父様や母様に会える』

嬉しそうに顔を綻ばせてAが言った。