二十二話 ページ24
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試合は夜、とりあえずこれについては後回しにしよう
今大切なのはエマと庭で会うこと
「〜♪」
実は昨日から楽しみにしていたため、鼻歌を歌いながらルンルン気分で庭に向かう
もう既にいるかな…?と思い、扉を少しだけ開けて覗き込む
「…いない」
そういえば、また来てとは言われたけど "何時" とは言われなかったもんな…え、早すぎた?
「しょうがない、一旦帰「ソフィアさん?」はい!?」
不意に声をかけられ情けない声が出る
勢いで後ろを振り向くと、エマが不思議そうにこちらを見ていた
「き、昨日ぶりね」
"約束通り来たわよ" と言うと、エマは頬を緩めた
それにつられて私までつい微笑んでしまう
「とりあえず、入りましょう」
「分かったの」
やばい、今更緊張してきた…
落ち着け、この時のために園芸に関する面白い話題を調べて来たんだぞ…!
「そ、そうだエマ。レインボーローズって知ってるかしら?」
「レインボーローズ?知らないの。何だかカラフルみたいな名前なの!」
よしよし、しっかり食いついた
やっぱりエマは知らないらしく、どんな花なんだろうと頭の中で様々な考察を立てていた
「簡単に説明すると、まず白色の薔薇を育てるのよ」
「白色?カラフルじゃないの」
昨日まで泣きながら怯えていたとはとても想像できないぐらいエマの目はキラキラと輝いていた
「次に、食用色素を水に溶かしたものを準備するの。これは好きな色でいいわ」
「もしかして…その色水で水やりをするの!?」
エマはじょうろで水やりをする様子を思い浮かべたらしく、それが珍しかったのか興奮気味に言った
「残念、不正解よ。育てた薔薇を抜いて少し根を切り落とすの。そして、それをさっき用意した色水につけてしばらく放置」
「そしたらカラフルに…?」
「なっちゃうのよね〜」
園芸好きなエマにどストライクの話題だったのか、
"すごいの!エマもやりたい!" と言いながらぴょんぴょん飛び跳ね体全体でワクワクを表現する
可愛すぎて墓にダイブしそう
「でも、今は薔薇がないから育てないといけないわね」
そもそも薔薇の苗ってどうやって手に入れるんだろう…
するとエマは任せて!と胸を張って言った
「エマが今度ナイチンゲールさんに頼んで貰ってくるの!」
「それは良いわね。それじゃあ、また今度一緒にやってみましょう」
「うん!」
これでまた会う口実が出来ただけでなく、さらに仲を深めることに成功した
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いちゅご - うっわぁー、今作もなかなか素っ晴らしい作品ですことぉ、いやー頑張って下さい!応援しますね! (2021年12月8日 6時) (レス) @page37 id: 64d6b8d47d (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 面白いです!前作から来ました!今作も更新頑張ってください!応援してます! (2021年12月7日 19時) (レス) @page36 id: f8a065d408 (このIDを非表示/違反報告)
水1000 - 新作おめでとうございます。前作と対照的なんですね。とても素敵です! というか、好きです。更新は無理せずにのんびり頑張ってくださいね。 (2021年12月4日 13時) (レス) id: 7eeeabd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
シロツメココロ - 大変遅くなりましたが、新作おめでとうございます! ストーリーがとても素敵で引き込まれるような…面白い作品です。更新頑張ってください。私も学生なので、無理にとは言えませんが (2021年12月4日 12時) (レス) @page21 id: 17dcd8da60 (このIDを非表示/違反報告)
焙じ茶 - とってもとっても好きです、、!更新楽しみに待ってます、頑張ってください! (2021年11月29日 17時) (レス) @page24 id: 0167f82c96 (このIDを非表示/違反報告)
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