Valkyrieのお人形。 (ページ3)

今日:17 hit、昨日:24 hit、合計:8,619 hit

マリオネットの糸の先ページ3

『……なず…まだ…来ない、ね…』

みか「せやなぁ〜
もう三十分もしたら、ライブ始まってまうで〜？」

宗「影片。貧乏ゆすりを止めたまえ
不愉快だ。…言い直そう、下品だ。」

宗「僕達以外誰も見ていないからといって気を抜くな、『Valkyrie』は常に優美でなくてはならない」

宗「あまり見苦しいようなら、
舞台に上がる許可は与えないのだよ？」

全く…と呆れる斎宮

宗「君など、いてもいなくても
『どちらでもいい』のだからね。
この、失敗作が」

みか「んあっ、ごめんなぁお師さん？
何か同じ場所にじっとしてるとムズムズすんねん、ちょっとそのへんブラついてきても良ぇかな？」

『私も行きたい』と言うように、影片の指を掴むA

その行動に影片は、「A姉…！」と嬉しそうにAを抱き上げた。

宗「Aの事はもっと丁寧に扱いたまえ！！もしAの陶器のように白く美しい肌に傷でもついたら、君は責任が取れるのかね！？」

興奮しながら声を荒らげる斎宮

みかは「確かに…」と納得し、
優しくAを下ろした。

みか「ごめんなぁA姉
これからは気を付けるから、俺の事嫌いにならんといてなぁ…？」

そう言ってAの頭を撫でる。
Aはよく分かっていない様子で、気持ち良さそうに目を瞑った。

みか「んああ〜…にしても、お揃いの衣装、嬉しい。A姉ともお揃いやし、お師さん、ライブごとに新しい衣装を作ってくれるんやもん
毎回、すっごい新鮮な気分になれるわぁ〜♪」

みか「これが、俺達『Valkyrie』の基本衣装になんねやろ？は〜…恰好良ぇなぁ、アンティーク人形みたいやん♪」

Aも、みかの横で頭を縦に振った

宗「懐古主義ではないがね、新しければ良いという風潮には我慢ならない
この手の衣装を仕立てるのには慣れているしね、こんな衣装を自前で用意出来るのは僕ぐらいだろう♪」

みか「んあっ、マド姉ェもお揃いの衣装着せてもろてる！かわいい〜♪」

宗「そうだろうそうだろう、もっと賛美したまえ。むしろ、僕の可愛いマドモアゼルとAに着せる事を前提にデザインしたからね、似合うのは当然だろう？」