44品目:心もポカポカ生姜スープ ページ11
柘榴side
ガチャッ
夏「よかっタ。起きたんだネ」
『え...!?なんできみがここにゲホッゴホッ!』
夏「あァもういきなり起きちゃダメだよ。風邪なんだかラ」
ポカンとする俺に対して、以前俺を占った赤髪の青年はなにがあったのかを話しはじめた
会計を終えて店から出た後、どうにも俺の様子が気になって帰った振りをしていたらしい
店の入り口まで来たところで派手な音が響き、慌てて中に入れば俺が倒れていたのを見つけた
夏「それでまァ...店長さんを二階にまで運んだってわケ」
『どうもご迷惑をおかけしました...』
まさかの客に助けられるとは...!店長のときからの客相手だったらまだよかったのに!
ガチャッ
零「おぉ店長。目を覚ましたのかの」
奏「ふふふ♪「ねつ」もさがったみたいですね〜」
渉「そうそう!割れた食器なら我々で片しておきましたよ!」
『そんなこと俺がやりますのに...』
あぁクソ自己管理くらいちゃんとしないといけないってのに他人に迷惑かけすぎだろ...
渉「なにをおっしゃいますか!病人にとっては安静が一番です!静かなのがいやでしたら薔薇を出しましょう!それとも鳩にしましょうか!?」
ポンッ!
軽快な音を立てて現れる薔薇と鳩に思わず目を見開いて驚いた。自分がこれまで暮らしてきた中で、これだけ賑やかで鮮やかなものは見たことがなかったから...
バンッ!
宗「うるさいのだよ!病人に対してなにをしているのかね!?」
夏「あ、おかえリ宗にいさん」
クロワッサンのファンになったピンク髪の青年はマグカップ片手に部屋に入ってきた
渉「おや宗!ちょうどできたようですね」
宗「まったく...タイミングがよかったようだね。彼が悪化したらどうするつもりだったのだよ」
そう言いながら彼はマグカップを俺に渡してきた
宗「キッチンを借りて作ってしまったが...少しでもなにか入れた方がいいのだよ」
『なにからなにまですみません...』
口に入れればふわりと香る生姜の匂いがした...そういえば、店長も俺が熱を出したら作ってくれたっけ
『...おいしいです。ひさしぶりに、人の料理を食べました』
宗「そうかい、まだあるから持ってくるのだよ」
零「斎宮くん斎宮くん、我輩にもそれをもらっていいかの?」
渉「あっ私にもください!」
奏「ぼくには「おみず」をおねがいします〜♪」
宗「少しは動きたまえよ!」
夏「まあまあ、ボクも手伝うヨ」
...こんなに賑やかなのは、はじめてかもな
『...本当に、ありがとうございます』
その後、風邪が治った俺が彼らにサービスしたのは言うまでもない
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佳乃(プロフ) - とっても面白かったです!完結おめでとうございます! (2018年10月10日 4時) (レス) id: e3737ad166 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 完結おめでとうございます。すごく面白かったです。また、別の作品が出ましたら、楽しみにしてます。 (2018年10月8日 22時) (レス) id: d2016535f2 (このIDを非表示/違反報告)
まっどさいえんてぃすと(笑)(プロフ) - 完結おめでとうございます。凄く面白かったので、これからも頑張って下さい!別の作品が出たら楽しく拝見させてもらいたいです。 (2018年10月8日 21時) (レス) id: a0f994ede7 (このIDを非表示/違反報告)
カトレヤ(プロフ) - さとうしお*さん» コメントありがとうございます!あったかいお話なんてはじめて言われました...! (2018年10月8日 19時) (レス) id: cdce025386 (このIDを非表示/違反報告)
さとうしお*(プロフ) - 完結おめでとうございます(*´ω`*) とっても面白くて、温かいお話でした。 (2018年10月8日 19時) (レス) id: e621729321 (このIDを非表示/違反報告)
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