【あんスタ】綺麗な人 2【男主】 (ページ8)

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『朔間さん用事ってなんですか？僕衣装相談で忙しいので手早くお願いしますね』

目の下にうっすらくまができている。相当忙しいようだ。それなのに呼び出しに応じてくれるのは律儀というかなんというか、、、そんな聖を騙すのは零も心苦しい。

零「嬢ちゃんに用があるのはこっちじゃよ」

零がそういうと物陰から薫が出てくる。いきなり薫がでてきたことに聖はびっくりして、目をぱちくりとしたが、すぐにくるっと身を翻して逃げていく。
想定内の反応だったので薫もすぐにあとを追いかける。しかし持久力無尽蔵の聖は最初からダッシュをかますので中々追いつけない。

『朔間零ぃいいいいいい！！二度と信用なんてするか！！』

怒り狂う聖としばらく追いかけっこを続けると、やっと聖の腕を掴むことが出来た。
腕を掴まれても聖は頑なに後ろを振り向かない。そんな聖の様子に悲しくなる。

薫「そんなに、、、嫌だった？男に好かれるの、、そんなに逃げるほど気持ち悪い？」

薫がそう言うと『うん』と言って聖が振り向く。薫の言葉を肯定したくせに、その顔は見たこともないほど赤くなっていて、薫もつられて赤くなってしまう。

『ありえないよ。同性なんて、、、。気持ち悪くは無いよ？その気持ちは凄く嬉しい、、、で、でも、、、そんな目で見れないよ、、、考えたことなんて、、、なかったもん、、、』

言葉をつむぎながら聖はぼろぼろと泣き出す。どうしていいかわからない薫は、初めて聖が泣き出した時のように聖を抱き締めた。
軽く抱きしめても抵抗されなかったので、最後の思い出に、、、とぎゅっと強く抱き締めた。
すると、聖の心臓の音が伝わってきた。心配になってしまうほどはやく、大きな鼓動が伝わってきて、「え、」と思わず声が出る。

『薫くんに触られると、、、心臓、うるさくて、、、苦しい、、、ので、、離して、、』