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倉持
あの一件以来、Aのことを無意識に目で追ってしまっている自分がいることに気づいた。
周りに悟られないよう精一杯、隠してるつもりだったが最悪な奴にバレてしまって…
「倉持先輩ってAのこと好きなんすか？」
あの沢村に気づかれた時はまじでビビった。
「は？ねーよ」
いかにも平静を装って否定してんのに…
「目で追いすぎっす…」
そう言われちゃ何も返せなくて、咄嗟に関節技を喰らわせて誤魔化したのが悪かった。
「大丈夫っすよ。俺、口硬い方なんで」
一番信用ならねーんだけど…
こんな鈍いバカに気づかれてちゃ、本人にもバレてしまうと危機感を感じた。
一応、誰にも言うなと脅しをかけておいたから周りにバラされる心配は多分ないが…
「倉持先輩おはようございます！」
「おはよ」
Aと会話する度に、ニヤニヤ見てくる沢村のせいでバレそうだったので…
その都度、締めてやれば段々と俺をからかってくるのをやめていった。
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作者名：おにぎり | 作成日時：2021年3月27日 6時
