いただきます【太宰治】

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武装探偵社に付き、各自の場所に移動する。
各自と云っても、同じ室内なわけであまり変わらないのだが。

探偵社に入社してからの仕事内容は、お手伝いで入っていたときとあまり変わらなかった。ただ変わったことといえば、少し仕事量が増えて、情報関係の書類も任されるようになったことくらいだろうか。




「ナオミちゃん。これってこっちだよね？」

「そうですわ！Aさんは真面目ですわね。」

「そうかな？ありがとう」




ナオミちゃんとの会話も増えてきて、本当に入社できて良かったと思う。
あと事務員になったことで、乱歩さんの仕事についていくことが何回かあり、乱歩さんの超推理も生で見ることができたので本当に嬉しい。

考えているうちに顔がほころんでいたらしく、目があった国木田さんにぎょっとした目で見られた。申し訳ない。
小さなため息をついたところで視界の隅にナオミちゃんが写った。




「Aさん！太宰さんと一緒にご飯を作るというのは本当ですの？」

「？本当だけど...。」




すこしシュンとしていると、ナオミちゃんが話しかけてくれた。
いきなりのことなので少し疑問に思う。




「太宰さんがすごく嬉しそうに話していたから気になりましたの。」

「そうなんだ！あ、初心者におすすめの料理って何があると思う？」

「カレーライス、かきたま汁、なんてどうでしょう？」




今日の夜ご飯を成功させるべく、ナオミちゃんに聞いてみる。すると、私の頭の中になかった、かきたま汁という案が出てきた。
確かに、かきたま汁だったら簡単だし良さそう。

こんど一緒に作るときに作ってみようと思う。

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