推し34 ページ36
ピピッ、という音が耳元で鳴る。
祥吾は”それ”を見て、小さくため息をついた。
「38.5度…。こりゃバッチリ風邪引いてんな」
『マジかぁ………』
そう。中間テストの前日だというのに、私は風邪を引いてしまったのだ。
『ていうか、何で祥吾がここにいんの……学校は?』
「何言ってんだよ。学校よりお前の方が大事に決まってんだろ」
『祥吾…………
そういう口実作ってサボりたいだけだよな』
「バレたか」
『最低かよ………』
私の暴言がいつもより弱々しかったせいか、祥吾は少し表情を曇らせた。
そして立ち上がり、ドアの前でぽつりと呟いた。
「…お前、うさぎ好きか?」
『うさぎ…?好きだけど……急に何…』
「別に何でもねーよ。寝てろブス」
そう言って部屋を出ていった。
何なんだ一体………。
と、スマホが震えた。
見てみるとそこには、『赤司征十郎』と映っていた。
私は一旦電話を切った←
そんなことをしたら当然、もう一度かかってくるわけで。
『も、もしもし…』
「何故切った」
赤司様、声が怖いです()
『ご、ごめんなさい。手が滑って…』
あと心を落ち着かせる為に((
「そうか、まぁいい。それで、具合はどうだ?」
『大したことないよ。ただの風邪』
「風邪?良かった…。いや、良くないか。きちんと寝るんだよ?」
『はーい』
赤司はクスッと笑うと、元気そうで良かったよ、と呟いた。
『わざわざ電話くれてありがとう』
「いや、いいんだ。こっちこそしんどい時に電話してすまなかった」
『ううん!赤司くんのおかげで少し元気になれたよ。ありがとう!』
「いや、構わない。じゃあ、悪化させないように」
赤司は電話を切った。
ママ司………!←←
と、ふと黄瀬のことを思い出した。
何でだろう…………。
暇だったからかな←
『………ああああああああ!!今すぐ会いに行きたいわ黄瀬ええええええ!!!』
「うっせぇぇぇぇぇぇ!!下まで聞こえてんだよてめぇ!!」
『お前の方がうるさ……って、何それ』
祥吾が持ってきた皿の上の物を指す。
すると祥吾は照れくさそうに頬をかいた。
「……俺が切ったんだよ」
『え、祥吾が?ありがとう!』
「おう。ちなみにうさぎな」
ああ、さっき聞いてたのはこれか。
にしてもこれ………………
『もはやこれモンスターじゃない?』
「うっせーよ黙って食えやドブス」
『なんか進化した』
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りおん - すごく面白いので、もったいないと思います! (2018年12月26日 17時) (レス) id: f919ba13cc (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - この作品が凄く面白いのでそろそろ更新して下さるとありがたいです。どうぞよろしくお願い致します (2018年10月19日 22時) (レス) id: 0eba96f5ee (このIDを非表示/違反報告)
みかづち - 凛恋@キドさん愛し隊さん» ご指摘ありがとうございます!更新頑張ります!! (2018年8月24日 22時) (レス) id: 2ae2904005 (このIDを非表示/違反報告)
凛恋@キドさん愛し隊(プロフ) - 面白いです!応援してます!因みに黒子の名前は片仮名でテツヤですよ (2018年8月22日 22時) (レス) id: 64b5b9dc76 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち - 彩香さん» ありがとうございます!これからも応援よろしくお願いします!! (2018年8月2日 10時) (レス) id: 2ae2904005 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかづち | 作成日時:2018年7月20日 23時