推し３２〜過去編〜 ページ34
『しょーご！一緒に遊ぼ！！』
「あ？うっせー。ついてくんな」
産まれた時からお隣の、いわば腐れ縁の私達。
今こそ口喧嘩が多いものの、昔は祥吾にベッタリだった。
そして当の本人は、私をうっとおしがっていた。
幼稚園の時から、祥吾はモテていた。
『しょーご、よく女の子といるよね』
「なんか文句あんのかよ」
『ううん。ただ、男の子から嫌われてるなぁって。よく喧嘩もしてるし』
「そういうお前は女から嫌われてるけどな」
『え、そうなの？』
「気付いてねーのかよ」
馬鹿じゃねーの、と祥吾はため息をついた。
祥吾の言葉は本当だったようで。
「もうAちゃんとは遊ばない！」
『え…何で……！？』
「だっていつもしょーごくんに引っ付いてるんだもん！私達だってしょーごくんと遊びたいのに！！」
『なら、そう言えばいいのに…しょーごだって、嫌がらないよ』
「そう言っときながら、いつも独り占めしてるじゃん！しょーごくんのこと好きなの？」
『好きだよ？じゃなきゃ一緒にいないよ』
「…Aちゃんってウザイ！お母さんが言ってたよ？そーいうの、面食いって言うんでしょ？」
『面食い？』
「かっこいい男の子にだけ優しくしたり可愛くしたりする子のことなんだって」
「Aちゃんにピッタリだね！」
『違う……違うよ………！』
幼稚園では、軽い嫌がらせを受けていた。
嫌がらせと言っても、文句を言われたり弁当のおかずを取られたりするくらいで
今思えば、流石幼稚園児。可愛いもんだ。
「ちょっといい？」
一番酷かったのは、小6の時だった。
ある日、同じクラスの女子達に呼び出された。
彼女達の話によると、私がいつも祥吾や他の男子といるから気に入らないんだとか。
確かに私は、小学生になっても祥吾と一緒にいた。
祥吾も少し大人になったのか、暴言を吐くことは無くなった。
『祥吾、宿題見せて』
「あ？ちゃんとやってこいよ……ほら」
男子と仲が良い、というのは建前で
実際は、クラスの人気者と仲が良い私に嫉妬していたんだろう。
その男子は、本当にかっこよかった。私も彼を好きになった。
といっても、アイドルを好きになるような感覚で。
たまたま趣味が合ったから話していた。仲良くなるチャンスだからって。
そしてよく、本人や周りに「かっこいい」とか「尊い」とか
アイドルオタクの様なことを言っていた。
それが女子達の気に触れたらしい。
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りおん - すごく面白いので、もったいないと思います！ (2018年12月26日 17時) (
レス) id: f919ba13cc (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - この作品が凄く面白いのでそろそろ更新して下さるとありがたいです。どうぞよろしくお願い致します (2018年10月19日 22時) (レス) id: 0eba96f5ee (このIDを非表示/違反報告)
みかづち - 凛恋@キドさん愛し隊さん» ご指摘ありがとうございます！更新頑張ります！！ (2018年8月24日 22時) (レス) id: 2ae2904005 (このIDを非表示/違反報告)
凛恋@キドさん愛し隊(プロフ) - 面白いです！応援してます！因みに黒子の名前は片仮名でテツヤですよ (2018年8月22日 22時) (レス) id: 64b5b9dc76 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち - 彩香さん» ありがとうございます！これからも応援よろしくお願いします！！ (2018年8月2日 10時) (レス) id: 2ae2904005 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち | 作成日時：2018年7月20日 23時
