不満な彼女は自由を求める【リヴァイ】Part3 (ページ36)

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断罪:134話ページ36

Aはその後、暫くリヴァイの傍で涙を流した

そしてその数分後、ハンジ達が来た

勿論、ハンジ達も驚きを隠せなかった

倒れているリヴァイ、座り込み涙を流すA

そして蒸気を上げて蹲る巨人

何もかもがめちゃくちゃだった

フロック「リヴァイ兵長」

『………』

フロック「何があったか知らねぇが運が良い、1番の脅威が血塗れになってる。これなら…貴女を手に入れられる！Aさん！」

「あぁ、お前A分隊長の事を好いてたもんなぁ。頭に1発撃ち込んでおきましょう」

『………ない』

「はい？」

『お前らが、何言ってるか全然解らない…!!』

ゾクリと、フロック達に冷や汗が伝った

Aの目から伝わってきたのは殺意、不純なもの等ない純粋なる殺意

『もしリヴァイに指1本でも触れてみろ、お前達を殺す』

フロック「だ、大丈夫ですよ、触れたりしません。射殺ですから」

ハンジ「もう死んでるよ」

ハンジが暗い声で言った

「至近距離から雷槍の爆発を受けたんだ、外傷以上に内臓がズタズタになって即死だ。Aが左目だけで済んだのも、リヴァイが庇ったから、そうだろう？」

『っ……』

Aは静かに頷いた

フロック「見せて下さい、俺も脈くらい測れる」

『ついさっき言っただろう、指1本でも触れたら殺す…!!』

フロック「っ…生死の確認をするだけで──」

「フロック！」

フロックが呼ばれ振り向くと、蹲っていた巨人から先程と同じく蒸気が出ていた

しかし違う事が1つ

蒸気が吸い込まれる様に、巨人の内側に入っていく

フロック「消えている？死んだのか…？」

ハンジ「いや、普通蒸気を吸い込まれる様に消えたりしない…！」

やがて巨人は蒸気を吸い込み、骨となった

そしてその骨の隙間から……ジークが出てきた

『馬鹿な……お前は、あの時、リヴァイと僕を巻き込んで…！』

ハンジ「A！リヴァイは生きている、地下街出身の君なら分かるだろう？」

『！』

ハンジがAにしか聞こえない声で、耳打ちした

Aは地下街出身だ、地下街で殺し殺されは日常茶飯事

自然と、死んでいるのか生きているのか、区別が容易に判断出来る様になる

気はまだ動転していたが、脈を測らずとも見ただけでリヴァイがまだ辛うじて生きていると分かった

ハンジはリヴァイを抱えAに合図を送り、Aも合図と共にフロック達の隙を着いて川に飛び込んだ