56.Alone ページ6
.
.
｢ハリー、大丈夫かしら｣
｢大丈夫よ。ダンブルドアがついているし｣
うずくまってそう呟いたAに、ハーマイオニーが応えた。ロンはさっきから落ち着かない様子でずっとその辺をうろうろしている。
｢ええ...｣
結局私も、アルバスの操る盤の上って事ね。彼の想像の上を行くなんて不可能。全てを見届けるしかないのかしら。
｢おや、君たち｣
｢ダンブルドア先生！ハリーは大丈夫なんですか！？｣
医務室からダンブルドアが出てきてすぐ、ロンとハーマイオニーは彼に詰め寄った。ダンブルドアは笑って彼ならもう大丈夫じゃよ、と一言言って去っていった。
それから3人はマダムポンフリーにお許しをもらい、病室に入れてもらった。地下で起こったことをハリーは2人に説明した。ハーマイオニーの表情は忙しそうにころころと変わった。
｢ダンブルドアは君がこんなことをするように仕向けたんだろうか？だって君のお父さんのマントを送ったりして」
とロンが言った。
「もしも……」
ハーマイオニーがカッとなって言った。
｢もしも、そんなことをしたんだったら……言わせてもらうわ……ひどいじゃない。ハリーは殺されてたかもしれないのよ｣
心臓を鷲掴みにされた気分だった。3人の会話が入ってこない。私なんかが3人と一緒にいていいのだろうか。
｢A？大丈夫？｣
｢...あ、ええ！大丈夫よ。...ごめんなさい、ちょっと席外すわ｣
今はただ、1人になりたかった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
alone_独り。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 152人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夢豚01 | 作成日時：2021年6月11日 2時
