居心地のいい場所とは (ページ14)

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二宮side

腰を下ろして視線が低くなったときこの場所の綺麗さに気づいた
ふわふわな草花に囲まれた広い木陰
強さを増してきた太陽の光も木々たちが緩和してくれる。あたたかい光と心地よい風
隙間から射し込む日差しは見惚れてしまうほど真っ直ぐで澄んでいた

なんだか…眠たくなってきたな、

ここで寝てしまっている彼の気持ちが分かった

もうすぐ眠りに落ちる…と思ったとき

「～んぅ…」

隣の彼が小さな唸り声を上げた
起きたようだ
ゆっくりと開かれる瞳
その瞳に徐々に光が入ってゆく光景はつい食い入って見つめてしまった

「…！」

当然、彼と目が合う
彼はびっくりしたように、もともと大きな目をさらにまんまるにして俺を見た

「あぁすみません。こんなところで寝てらっしゃったので倒れているのかと心配になって…」

俺は目をそらしながら言った
すると彼は驚いた顔を緩めてふわっと笑って

「こちらこそごめんなさい。びっくりさせちゃいましたね(笑)俺、ここでよく寝てるんです。気持ちいいところでしょ？」

「そうですね(笑)とっても気持ちが良いです」

懐にすっと入ってくるような優しい語りかけのおかげか自然に返すことができた

「パワースポットです」

にこっと笑った彼は子供のようでとても可愛らしかった