宣戦布告６ ページ7
宣戦布告６
所変わって、二階の特設トレーニングスペース。
『良いですかー？』
堅苦しいスーツを脱いでジャージ姿になった私は有馬さんに向かい合い、戦闘開始の確認を取る。
有馬「どうぞ」
『はぁい』
了承を得てから息を吐き、目を瞑って精神を鎮め…
雑念をシャットアウト。神経を五感に集中させ、鍛え上げた感覚を研ぎ澄ませる。
３，２，１…
今だ。
『─────ッ！』
床を踏み抜く勢いで地を蹴って跳躍し、誤たず対象の脇腹へと右拳を叩き込んだ。
遠慮は無用。仕留める気で。
有馬「…」
バシッ！と鈍い音がして有馬さんの手が私の突きを食い止めた。
刹那、止められた手を軸にして膝を引き上げ思い切り頭へのハイキックを試みる。
『よっと！』
有馬「遅い」
だが残念、これも有馬さんは軽く後方に身体を捌いて回避。
バランスを崩した私は寸前で体を捻り、大上段から叩き込まれる踵落としをすんでで躱して数m離れた所に着地した。
くそ、やっぱり強いなぁ…有馬貴将。
有馬「終わりか？」
『まだまだ！』
ならば趣向を変えて、と飛びかかって横に拳を振り上げ…
有馬「…｣
『しめた！』
そのまま力任せにぶん殴ると思いきや軌道を変え、一か八かの賭けに近い下から上への裏拳を全力で繰り出してみた。
有馬「！」
虚を突かれたように、僅かに瞠目する有馬さん。
これはもしかして《一本取れる》か？
…傲慢な思いが一瞬よぎった刹那、
ふわりと不自然な浮遊感。
『あっ』
一拍置いて、ドォン！という衝撃と共に私は一本背負いを決められ床に叩き付けられた。
『いったぁ〜…』
有馬「惜しかったな。あと少しで入っていたよ」
散々だった手合わせを終え、夕食を食べながら有馬さんからの講評を受ける。
『悔しい…もっと頑張らないと』
有馬「並の捜査官よりは断然強い」
『…いや』
有馬さんはそう言ってくれるが、私は全く満足していない。
だって、
『それじゃ駄目なの！《あの上官》は今の私より全然強いんでしょ？』
有馬「…まぁ、ニムラは男だし…ちょっと特殊だし」
『じゃあダメ。全然ダメ！私は勝ちたいの、何としても！』
『絶対見返してやる、あンの悪辣上官！！！』
私は直属の上官を打ち負かすという大いなる野望に、気炎を上げているのだから。
有馬「悪辣…一応Aの上司だよ？」
『今は、ね！追い越すから良いの！』
有馬「本当に嫌いなんだな…」
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みきざわ(プロフ) - あずまさん» 鼻血どんどん出しましょう！(笑)閲読有難うございます〜！ (2019年1月23日 19時) (
レス) id: d7c1dbf7e2 (このIDを非表示/違反報告)
あずま(プロフ) - あぁ…やばい、、、鼻血でるぅ(;´Д`)ﾊｧﾊｧ (2019年1月23日 15時) (レス) id: 97c5686003 (このIDを非表示/違反報告)
みきざわ(プロフ) - えぬ=)さん» ニムラの魅力、少しでもお伝え出来ているのなら幸いです！尊敬だなんてそんな、勿体ない(笑) 嬉しいお言葉、恐縮です！ (2019年1月21日 5時) (レス) id: d7c1dbf7e2 (このIDを非表示/違反報告)
えぬ=)(プロフ) - ああ……溶けちゃいそうです……← 本当に最高です……前作からずっと思ってたけど最高です……尊敬してます……!何故そんなににむにむの魅力を素晴らしいクオリティで書けるのか……尊敬してます(二回目) (2019年1月21日 0時) (レス) id: ae2a3cb03d (このIDを非表示/違反報告)
みきざわ(プロフ) - ハニーさん» 謹んで新年のお慶びを申し上げます！2019年がハニー様の良き年になる事を願っております... (2019年1月1日 0時) (レス) id: d7c1dbf7e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みきざわ | 作成日時：2018年12月16日 18時
