Plan.4 ページ6
《ザザッ……ザザ……》
「全員静かにしろ」
赤司くんがスピーカーを鋭い目で見ながらそう言った。
《こんにちは、バスケ部諸君…》
スピーカーから聞こえて来たのは変声機を使った様な男の無機質な声だった。
「なんだ?コイツ…」
福井先輩が小さな声で呟いた。
《ワタシですか?あぁ、まだ名乗っていませんでしたね》
スピーカーなのにこっちからの声が聞こえて居るのだろうか?
《ですがワタシに名はありません、ゲームマスターとでもお呼び下さい》
ゲームマスターだなんてまるで僕らを操っている様な…。
…まさか。
「お前が俺たちをここへ連れて来たのか?」
赤司くんが間髪を入れずに質問した。
《えぇ、その通りです。あなた方はワタシが選んだゲームのプレーヤー。過去にもたくさんの人に参加してもらいましたが1人もクリア出来ませんでした。残念残念。ですがあなた方は彼らよりも確実に優れている。だからワタシを楽しませてくれそうなあなた方をプレーヤーとして選んだのです》
ペラペラと話し出すゲームマスター。
なんなんですか…。
「ちょっと待って!あなた"過去に参加した人たちはクリア出来なかった"って言ってたけど、その人たちはどうなったの?」
実渕先輩が少し焦った顔で問いかける。
《あぁ…彼らはもう生存していませんよ。ですがそのうち会うでしょう》
生存してないって…死んだってことですか?
「ふ…ざけるな…」
「黒子?」
急に呟いた僕に木吉先輩が声を掛けるが、僕の口は勝手に動き出していた。
「ふざけるな!人が死ぬゲームだなんて…あってたまるか!!」
なんで…人の命を弄ぶんですか。
怒りで拳を震わせる僕の肩に日向先輩が手を置く。
「黒子、気持ちはわかる…過去はもう変えられねぇが、俺たちはまだこれからじゃねぇか。さっさとこんなゲーム終わらせて、そいつらの分まで生きるのが俺たちの役目だ」
「キャプテン…」
そう言われたことで僕も少し落ち着いた。
怒りが収まったわけではないですが。
《おやおや、怒らせてしまいましたねぇ。ですが君たちにも有利な助っ人はいますよ?》
「それはこの"彼女"のことかい?」
赤司くんがそう聞く。
"彼女"って一体…?
《君は頭が切れますね、赤司征十郎くん。君の言う通り。"彼女"を見つけて下さい》
「どこに居るんだ?」
《それ以上はお教え出来ません。では検討を祈ります》
プツンと機械音は途切れ、その場は静寂に包まれた。
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ぽぽぽぽんこつ(プロフ) - タナナさん» コメントありがとうございます!ぼちぼち更新していきます(*^o^*)よろしくお願いします♪ (2015年6月10日 16時) (レス) id: df2d20a104 (このIDを非表示/違反報告)
タナナ(プロフ) - 続きが楽しみです!無理せず、更新していって下さいね(^o^) (2015年6月10日 14時) (レス) id: fad6927b23 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽぽぽんこつ(プロフ) - マイルさん» コメントありがとうございます(((o(*゚▽゚*)o)))最強主人公かっこいいなと思って作りました(笑)これからもたくさん更新していきますっ! (2015年6月5日 0時) (レス) id: df2d20a104 (このIDを非表示/違反報告)
マイル - ちょーおもしろいです!夢主ちゃんつよくてすっごいかっこいい…///更新頑張ってください!応援してます! (2015年6月4日 22時) (レス) id: e23714e139 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽぽぽんこつ(プロフ) - 百鬼さん» 勿体無きお言葉です(T_T)本当にありがとうございます!今からまた更新しますね(笑) (2015年6月3日 20時) (レス) id: df2d20a104 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽぽぽぽんこつ | 作成日時:2015年5月22日 0時