Disaster game【黒バスホラー】

Plan.2 ページ4

「おい赤司。ここが日本じゃねぇってどういうことだよ？」


青峰くんが赤司くんへ疑問を投げる。


「俺もまだ詳しい事はわからないが、棚の資料や書物を確認したら全てが英語だった」


「でもそれだけでここが日本じゃねぇって決めつけんのは早ぇんじゃねぇのか？」


「それは俺も思ったぜ。今時、会社の会議で英語を使う所も珍しくはねぇし」


と笠松先輩に同意する宮地先輩。

それに対して赤司くんは


「初めは俺もそう思いました。ですが資料の内容から考えると、日本ではないと断定できます」


…？


「その資料の内容っていうのはどういうものだったんですか？」


気になった僕は思わず質問をした。

すると真紅の眼を僕に向けて赤司くんは話し出す。


「…全員、心して聞いて欲しい。この資料は"ある実験"の内容と結果を記している。その"ある実験"とは…





人体実験だ」


誰かがゴクリと喉を鳴らす音がした。


人体実験だなんて…。


ここでその実験をしていたんでしょうか…。


何を想像したのか僕の隣で火神くんが顔を真っ青にさせて震えています。


「その人体実験ってさー、結局何の実験なのー？」


紫原くんが疑問の核心を突いた。


「"T-ウイルス"と呼ばれるものを人体に投与する実験を行っていた様だ。この資料はその時に投与された人物のカルテの一部で、実験No.1834となっているから他にもかなりの人数の実験体が居たんだろう。ちなみにこの人物の名前はトーマス・アルマンド。アメリカ生まれの11歳の少年だ」


11歳…まだ子供じゃないですか。

そんな幼い子にウイルスを射っていたなんて。

確かに日本では法律に触れそうだ。


「赤司、そのカルテに実験結果は記されていないのか？そのウイルスを投与するとどうなるのだよ？」


「…これには"実験失敗"とだけ書かれている。この少年がどうなったかは書いていないな」


少年の安否が気になるのか、質問した緑間くんも赤司くんも眉間にシワを寄せている。


「…ここにあった資料なんや、他にもあるんとちゃう？一回この部屋探索して、そのあとここの外調べようや」


「そうですね。それでは各自探索を開始して、怪しいものがあれば今吉さんか俺に持って来て下さい」


その赤司くんの声で全員が散らばった。

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