Disaster game【黒バスホラー】

Plan.25 ページ27

ゴツッ……



俺の放った機械は放物線を描き、鈍い音を立てて奥にいる犬の頭に落ちる。

そのまま犬はピクリとも動かなくなった。

近くに居た犬たちも先輩や高尾が倒した様で、全て地面に倒れていた。



「…お前ら、大丈夫か？」


「先輩…はい」


「早く戻ろう」


特に持ち帰る物も無かったので、俺たちはその部屋を後にした。


廊下を歩いて居ると、


「真ちゃん、さっきはサンキューな。マジ助かったわ」


高尾が俺に話しかけて来た。


「フン、俺は何もしていないのだよ」


「ハイ、真ちゃんのツンデレ頂きました！」


…コイツのいっている意味がわからん。


そんなことを考えていると、目の前にまた別の部屋のドアがあった。


あまりここのドアに良いイメージは持っていないが、今回は何故だかドアが開いたままになっている。


「…アレどうする？」


「まぁ…今のところアンデッド犬が居ることくらいしか収穫ねぇしな」


「少し覗いて見るか」


先輩たちが話して部屋に入ることにした。

さっきのアンデッド犬がいないか、何度も確認しながら部屋へ入る。


全員が部屋に入った所で、辺りを見回す。

何の変哲もないただの部屋だ。

部屋の真ん中に机があり、その上には普通のアタッシュケースよりも小さいケースが置いてある。

何が入っているかわからないが、とりあえず手にとってみた。


「緑間、なんだ？それ」


木村さんがケースを持つ俺に声をかける。


「俺もわかりません。開けてみます」


何か見つけたのかとみんなが寄ってくる。


俺はケースの留め具を外した。


「…サバイバルナイフか」


蓋を開けると、サバイバルナイフがギッシリと入っていた。

20本近くは入っている。


「でかしたな、真ちゃん！これは武器になるし、持って帰ろうぜ！」


「もう時間だ、戻ろう」


そう言う大坪さんに従い、部屋の外へ出ようとした。


「！？大坪さん！何かがいます！」


高尾が言ったその時。


「ウガァァァァァッ！！！」

「ギャァァァ！！！！」


突然後ろで大声がして振り返った。


「…な、んなのだよ…っ」


振り向くと顔色の悪い男女がいた。

どすの効いた赤い肌に肉が抉れてこけた頬。

瞳孔が開き充血した生気のない目。

足や腕はありえない方向に曲がっている。


「これがアンデッドか…！」


「逃げるぞ！！！走れ！」


大坪さんの声で俺らは一斉に走り、元いた部屋へ戻って先に戻って来ていた赤司に報告した。



ーー緑間side endーー

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