Plan.18 ページ20
カラン…
だんだん音が近づいて来ている。
金属を引きずる様な音だ。
あ、でも人の影が見えてきた。
「人のシ(ル)エット見えて来たッスよ!」
「もしかして赤司の言っていた女の子か!?」
「ハァ…よく見ろ森山。体格が男だろ。2m近くあるぞ」
「本当ッスか、小堀先輩!じゃあ紫原っちのとこッスかね!?おーい!紫原っち!!」
「馬鹿ッ!黄瀬!!」
なぜか笠松先輩に口を押さえられた。
「よく考えろ…陽泉は俺らとは反対方向を探索してんだ」
俺はハッと息を飲んだ。
そうだ、紫原っちがこっちに居るはずがない…。
「じゃあ…アレなんなんスか……」
俺がそう言った瞬間。
「ウ…ガアアァァァァァァ!!!!!」
人間の声とは思えない様な雄叫びと共にこちらへ向かって走ってきた。
「走れ!!!」
俺たちはワケが分からないまま走り出した。
「…おい。アレ人間じゃねぇぞっ!!」
「え?」
珍しく、顔を青くさせた笠松先輩が言う。
その言葉が気になって俺はつい後ろを向いてしまった。
「ひっ…!?」
俺らの5m後ろからついて来ていたのは、赤黒い乾燥した肌がえぐれて血まみれになっている鉄パイプを持った大男だった。
片方の目もむき出しになっている。
グロテスクだ。
吐き気がこみ上げてくる。
「前を見ろ!黄瀬!」
「そうだ、黄瀬!あと少しだ!!頑張れ!」
俺たちが最後の角を曲がって小堀先輩が部屋のドアを開けた。
そのまま俺たちは流れ込む。
ゼェゼェと息を切らす俺たちを他校生が見つめる中、俺は酷い吐き気に襲われた。
「うっ…クソッ!」
確か水道が部屋の奥にあったはず…
「黄瀬」
赤司っちが俺に話しかけようと近付いてくるのは分かっていたけど部屋の奥へ走った。
水道に着いた瞬間、俺は戻してしまった。
「うっ!ゲホッ…」
「黄瀬くん!?大丈夫ですか!?」
黒子っちが背中をさすってくれて、緑間っちが水を持って来てくれた。
緑間っちはすぐどっか行ったけど。
「ありがとッス…」
「黄瀬くんも…見たんですね」
黒子っちは多分、あのアンデッドのことを言ってるんスよね…。
俺はあまり思い出したくなくて俯いた状態で頷いた。
「大丈夫です、黄瀬くん。僕も君たちが部屋を出た後思い出してリバースしました」
「え、それ遅くないッスか!?」
…でも少し元気でた。
黒子っちにお礼を言ってみんなの所へ戻ると笠松先輩が赤司っちに報告を終えた所だった。
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ぽぽぽぽんこつ(プロフ) - タナナさん» コメントありがとうございます!ぼちぼち更新していきます(*^o^*)よろしくお願いします♪ (2015年6月10日 16時) (レス) id: df2d20a104 (このIDを非表示/違反報告)
タナナ(プロフ) - 続きが楽しみです!無理せず、更新していって下さいね(^o^) (2015年6月10日 14時) (レス) id: fad6927b23 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽぽぽんこつ(プロフ) - マイルさん» コメントありがとうございます(((o(*゚▽゚*)o)))最強主人公かっこいいなと思って作りました(笑)これからもたくさん更新していきますっ! (2015年6月5日 0時) (レス) id: df2d20a104 (このIDを非表示/違反報告)
マイル - ちょーおもしろいです!夢主ちゃんつよくてすっごいかっこいい…///更新頑張ってください!応援してます! (2015年6月4日 22時) (レス) id: e23714e139 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽぽぽんこつ(プロフ) - 百鬼さん» 勿体無きお言葉です(T_T)本当にありがとうございます!今からまた更新しますね(笑) (2015年6月3日 20時) (レス) id: df2d20a104 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽぽぽぽんこつ | 作成日時:2015年5月22日 0時