同居人はドS騎士【瀬名泉】

＃12 ページ14

．

「その汚い手さっさと離せ。」


どうして瀬名さんがここにいるの？






「んだよテメ〜！マジ腹立つ！！」


1人の男が瀬名さんに殴りかかろうとする


あ、危ない！


パシッ。


「うっ！？」


「フッ、遅すぎ。」


難なく止めた瀬名さん。すごっ。



「腹立つ‥‥ねぇ、
お前らより俺の方が腹立ってるんだけどぉ？」



「「「ヒィッ！？」」」


黒いオーラをとばす瀬名さん。


それに対してビビる男3人。


ビビる気持ちは分かるよ〜？


めっちゃ怖いもんね！あ、空気読めてないって？すんません。


ていうかいつまで手掴んでるんだよ離せよ。



あなたの手汗すごいんですけど。汚いんですけど。



「3秒以内に俺の前から消えてくれない？」


おいおい、鬼畜だな。


3秒は無理でしょ＿＿＿



「「「す、すいませんでしたぁー！！」」」


3秒以内にこの場から逃げていく男たち。


うん、君たちオリンピック目指しな？きっと良い選手になれると思うよ？



ていうか何で瀬名さんここにいるの？


色んな事がおきすぎて軽く放心状態なんだけど



「ねぇ。」


瀬名さんがこっちに近づいてくる。



「俺言ったよねぇ？何かあっても知らないって」



『は、はい。』



え、何かさっき以上に黒いオーラ放ってない？



「たまたま俺が来たから良かったけど、
もし来なかったらどうしてたの。」



『それは‥‥。』



「ハァ、‥‥帰るよ。」


確かに瀬名さんが来てくれたから良かったけど、来なかったら？




．





ガチャ


「ほら、さっさと入って。
鍵閉めらんないでしょ。」



『＿＿瀬名さん。』




「‥‥なぁに」




『‥‥ごめんなさい。』



「‥‥ちゃんと分かった？
自分がどのくらい危険な状況だったか。」



『はい、迷惑かけてすみませんでした‥‥』



「はぁ、あのねぇ。
俺迷惑かけられただなんてちっとも
思ってないからねぇ？」



『でも、』



迷惑かけたのには違いないし、


もし、あの時瀬名さんが殴られていたら。


そんなことを考えていたら鼻の奥がツンと痛くなった。


「〜っ、あぁもう！」


＿＿＿ぎゅっ


ふわりと香る良い匂い。


え？


何でわたし瀬名さんに抱きしめられてるの？

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