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31-2 ページ42

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「囮が必要な理由ねぇ……」


自問したくせになかなか答えを出せず唸るA。ちなみに未だ泥を追って木々を軽々飛び移っている。目で泥の付着した木を探し、持ち前の身体能力で飛び移り、頭では別のことを考えているのだ。器用な人間だな羨ましい。


「うーん……あ」


ピタリと足が止まった。少し開けたところに出て木がなくなったのだ。どうやら答えより先に目的地に到着したようである。


「洞窟ねぇ。明かり漏れているしいるよなぁこれは」


Aの眼下に見える洞窟からは、薄ら明かりが漏れていた。火を扱える生物は人間しかいないので、これは洞窟内に人間がいるという証拠である。なんだか同じことを前にも書いたな。これがデジャヴというものなのだろう。

そんなことはさておき、Aは洞窟内の気配を探る。
1人……え、1人しかいない?Aは眉間に皺を寄せた。何故なら十中八九この洞窟には伏木蔵と彼を連れ去った何者かがいると思っていたからだ。だから最低でも2人はいるはずなのである。なのに感じ取れた気配は1人だけ。これはおかしい。

Aはふぅと息を吐くと目を瞑った。僅かな音も逃さぬよう耳を澄まし、鼻から大きく息を吸い辺りの匂いを確認する。感覚鋭く研ぎ澄まし全神経を集中させた。

その状態のまましばらくの時間が経った。


「……いた、2人目」


Aはここまでして漸く2人目の存在を把握した。2人目は1人目__伏木蔵が気配を完全に消せるとは思えないのでこちらがが伏木蔵だとAは判断している__のすぐ側にいた。それなのに気づけなかった。それ程までに気配が薄かったのだ。否、薄いという言葉で片付けて良い程のものでは無い。ほぼ無いに等しかった。

31-3→←31:再会までの過程



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レオン(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます。続きを更新しました!続編にてご覧ください。 (2022年8月3日 15時) (レス) id: bc25bf8dca (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続きが速く見たいです (2022年7月30日 14時) (レス) @page47 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
レオン(プロフ) - 小桜さん» コメントありがとうございます!更新を喜んでいただけて嬉しいです!これからも頑張ります!!またご指摘もありがとうございます。訂正いたしました! (2022年7月5日 21時) (レス) id: fc3a292471 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 更新嬉しいですー! 29-6の夢主さんの説明のところ「高いく」は「高く」ではないでしょうか? 一応お伝えしときます。これからも無理のない範囲で頑張って下さい! (2022年7月5日 16時) (レス) @page34 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
レオン(プロフ) - マイさん» コメント、そして応援ありがとうございます!面白い、好みと言っていただけてとても嬉しいです!!これからも頑張りますのでお楽しみいただければ幸いです! (2022年7月3日 10時) (レス) id: fc3a292471 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レオン | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2022年6月21日 18時

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