最強少女は俺らの女神！.５【ダイヤのエース】

バレンタイン5 ページ42

そしてついにバレンタインデー当日。




『おはよー...って何これ！？』




教室に着くや否やAの机のにはすでにチョコレートがたくさん置かれていた。




『誰よこんなに置いたの！』


「おはよう！なんか朝いろんな人からAに渡してくれって頼まれたの」


『ありがたいけど多すぎるわ』




ざっと見ただけでも20個くらいはある。
しかも差出人を見るとほとんどが男の名前ばかり。
バレンタインって女の子から男の子に渡すんじゃなかったっけ？




などと考えるも正直嬉しいのには変わらない。




「ねぇそれより！Aチョコレート作った！？」


『え？いや、それが時間なくてやっぱり作れなかったのよ。だからみんなにはコレね』




そう言って渡したのは寮の近くにあるコンビニで買ったキットカット。
丁度徳用でしかも割引になってたからラッキーと思って買った。




「えぇ〜残念。Aの手作り食べてみたかったんだけどなぁ」




残念がるクラスメイト。
しかし本当はちゃんと作ってある。




昨晩なんとかチョコレートケーキが完成して今は冷蔵庫の中で眠っている。
しかしあげるのは部員たちと決めていたのでそれ以外の人にはキットカットで我慢してもらおう。




「いつか食べさせてよね！」


『まぁまた機会があったらね』




そう笑うと次々にチョコレートを求めてやってきた輩どもにキットカットを投げつけた。









部活も終わり夕食の時間になった野球部は今日もてんこ盛りの丼飯をガッツリ食べている。




『(ケーキ食べれる胃袋残ってるのかな)』




などと少し不安になる。




しかしそんな心配はいらなかったようでご飯を食べ終えた部員たちはまだまだ余裕そうな表情を浮かべていた。




『(そろそろかな？)』




食器を片付け終え椅子に座りながらくつろぐ選手たちを合図にAは冷蔵庫から作ったケーキを取り出すと




『みんなちょっと聞いて！』




と部員たち全員に呼びかけた。




『えっと...今日はバレンタインデーなので...その...いつも頑張ってるみんなにケーキを...作りました...』




自分の作ったケーキに自信がないから説明するのも恥ずかしくなってしまう。




だが部員たちの反応は予想以上のものだった。




「「待ってましたぁぁぁ！！」」


『え』




全員が椅子から立ち上がり興奮しきった様子でケーキを取りに厨房へ並び始めた。

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