バレンタイン２ ページ39
『うーん...』
その日の部活後、Aは机に向かいながら頭を悩ませていた。
『どうしよ...』
机の上にはデータをまとめたノート...ではなく何冊もの料理本が広げてあった。
今日の昼休みにこっそり図書室で借りておいたものだ。
そこにはちょうど今の時期を狙って書かれたチョコレーを使った様々なスイーツが載っていた。
しかしAはある重大な問題を抱えこんでいた。
それは
『あたしお菓子作れないんだけど...』
そう。
普段の食事は昔から作っていたため慣れているがスイーツとなれば話は別。
生まれてこの方食事以外の物を作った事がないAにとっては致命的だった。
ちなみに去年は"チョコを溶かす"だけであとは友達にやってもらった。
『今年もそうしようかしら』
などと考えていた時
コンコン、と部屋のドアがノックされた。
いきなりのことにAは慌てて料理本を引き出しにしまうと無造作に扉を開けた。
『誰...って一也？』
御幸「よ！データまとめたの見して貰いに来た」
『あぁ！そういえば約束してたわね』
Aは御幸を部屋に入れるとまとめておいたデータのノートを手渡す。
御幸は「さんきゅ」というとその場に座ってノートをめくり始めた。
『...』
御幸「...」
室内に沈黙が広がる。
するとふとあることを思い出した。
『(そういえば一也って料理上手だったっけ)』
この前休み時間に御幸から調理実習で作ったと思われるクッキーを貰った。
甘いものが苦手だと言うことで昼食に食べたがそれがかなり美味しかったっけ。
『一也に教えてもらおうかなぁ...』
御幸「え？何を？」
『え？』
何を？と聞き返されたことに目を丸くするA。
まてよ。まさか今の声に出てた？
『え、あたし今なんか言った？』
御幸「あぁ。俺に何か教えて貰おうかなって」
『最悪』
御幸「は！？」
完全にボロを出してしまった。
てかよく考えれば御幸もあげる対象に入ってるのにその対象人物から教わるってなんだ！
しかしAの性格上一度決めたことはやり遂げる。と言うことで
『ねぇ一也』
御幸「なんだよ？」
『あんた確か料理上手かったよね？』
御幸「...まぁ人並みには作れるけど」
『お願い！あたしに料理を教えて！』
御幸「はい？」
こうして御幸とAの夜の秘密の料理教室が始まった。
『言い方！！』
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Sum(プロフ) - Yumiさん» ありがとうございます！これからも一ノ瀬ちゃんを応援してあげてください！笑 (2016年2月27日 16時) (
レス) id: 3e3b403e1f (このIDを非表示/違反報告)
Yumi - 風邪治って良かったです(^^)一ノ瀬ちゃんめっちゃカッコイイし憧れます//// 新作も読みます!! (2016年1月13日 23時) (レス) id: eeb79fd88a (このIDを非表示/違反報告)
Sum(プロフ) - 愛梨さん» そう言っていただけて本当に嬉しいですヽ(；▽；)ノ是非これからも読んでいただけたらと思います！ (2016年1月4日 23時) (レス) id: 3e3b403e1f (このIDを非表示/違反報告)
愛梨(プロフ) - 久しぶりに、占ツク見てみたら続編出てたので、一気読みしちゃいました(●´艸`●) この作品が大好きなので、続きがたのしみです！これからも、頑張って下さい*_ _)♪ (2016年1月4日 22時) (レス) id: a422c79f90 (このIDを非表示/違反報告)
Sum(プロフ) - さえ*°｡・:＋°さん» 毎回コメントありがとうございます！！精一杯頑張ります！ (2016年1月4日 19時) (レス) id: 3e3b403e1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sum | 作成日時：2016年1月4日 15時
