最強少女は俺らの女神！.５【ダイヤのエース】

エースなら ページ26

打者は再び4番の梅宮




試合は8回で5点差
ここで打たなければおそらく試合が決まってしまうであろう鵜久森だったが、全く焦りを見せていなかった。




鵜久森「梅ちゃん見えてる見えてる！」




ベンチも大きく声を上げる。




『あの気持ちの強さ...鵜久森には何か特別な感情があるのかしら』




ペンの持ち手の部分をおでこに押し付けながら考える。




沢村「A先輩！俺の出番はまだですか！？」




初回から準備をしていた沢村が我慢尽きた様子でドカドカやってきた。




『うるさいわね〜』


沢村「うるさいとはなんすか！？」


『うそうそ。まぁ待ってなさい。いずれ出番がくるから』


沢村「それはいつでしょう！？」


『さぁ？』


沢村「なんなら今からでもいけますよ！」


『だから待てって言ってるでしょ！？あんた人の話聞けないの！？』




試合に出たいアピールを続ける沢村を追い返し再び頭を回転させる。




すると観客が一斉に湧いた。




『！』




ベンチを立ち上がり見つめた先には降谷の球を打った梅宮が2塁へ進んだ光景があった。




『...』




ここから、鵜久森の快進撃が始まった。









『...やばいわね』




梅宮のツーベースヒットからどんどん差を縮められ始めた青道。




普段はほとんどないイレギュラーバウンドも今回に限って出てしまいランナーが続々と出てしまう。




降谷の交代の話も中々実行できずベンチが焦りとともに不安がよぎった。




『どうすれば...』




解決策が見つからず頭をひねっていた時




沢村「降谷ー！だから言っただろう！野球はそんなに甘くないと！」




沢村がベンチから飛び出て大笑いし始めた。




沢村「完投するつもりだったんだろうが目論見が外れたな！鵜久森高校、敵ながらあっぱれ！青道スタメン陣は喝ー！」


『え、栄純？』




鵜久森だけではなく全観客が沢村に注目した。




沢村「許されるならば今すぐ俺がそこに立ってやりたいがA先輩からもボスからもお声がかからなかったぁー！」


太田「監督批判！？」


沢村「これがどういうことか分かってんのか降谷ぁ！」


『！』


沢村「ベンチはエースを信じるって事だろうが！エースナンバー背負ってんならあとアウト一つきっちり取ってベンチ戻ってこい！」




その声に青道一同、目の色を変えた。

尊敬してる→←作者より

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