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松原南朋 ページ17

稲実と別れスタジアムを出ようと歩いていた時




『えっ...』




目の前の光景に考えるより先に思わず走り出してしまった。
なぜなら車椅子が階段から落ちそうになっていたから。




『ちょっと!大丈夫ですか!?』


「危なかったよ...ありがとう」


『あ』




お礼を言われたその人物にAは目を丸くした。




『あなた...鵜久森高校の』


「初めまして。僕はマネージャーの松原南朋」




今日の試合で鵜久森ベンチにいた車椅子の青年だった。




『初めまして。あたしは「青道高校トレーナーの一ノ瀬Aさんでしょ?」...ご名答』




こちらが自己紹介する前に名前を当てられてしまった。




『なんでみんな知ってるのよ...』


松原「結構有名だよ?雑誌にも載ってるしね」


『とられた覚えもないしそんな雑誌見たことないんだけど』




「ははは」と小さく笑う南朋。




『てか、今日の試合で投げてたのって確か"梅宮"って言う人でしたっけ?』


松原「そうだよ。ていうか同じ学年なんだし敬語じゃなくていいんじゃない?」


『そう?ならそうするわ』




Aはどこへ行くのかと聞くと「北側出口」と言われたのでそこに向かって車椅子を押す。




松原「今日勝ったから次の相手は青道だよ」


『そうね。お互いベストを尽くしましょう』


松原「うん。確か豪速球を投げる投手が一年生にいるんだよね?」


『えぇ。まだ未熟者だけどね』


松原「一ノ瀬さんにとっての未熟者は僕らにとって厄介者だよ」


『そう?それを言うならあの"梅宮"って言う投手の方が厄介者だと思うけど』


松原「そうかな?」


『だってあのスローカーブ、指の引っ掛け具合で鋭い変化球になるんだもの。攻略は結構大変よ?』




Aの言葉に南朋は驚いた表情を浮かべた。




松原「スタンドからなのにもうそこまで分かってるんだ」


『えぇ。ま、必ず弱点つかんでやるから次の試合楽しみにしてなさい!』




そう言うといつの間に着いたのか北側出口のところで車椅子を止めた。




松原「うん。僕たちも負けないからね」


『望むところ!手加減なしよ』




お互い顔を見合わせて笑うと南朋は車椅子を自分で動かしながら仲間のいる所へ消えていった。




『さてと...帰ったらまたビデオ見なくちゃ』




Aも大きく伸びをすると青道に足を向けた。

馴れ合いじゃない→←まさか



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Sum(プロフ) - Yumiさん» ありがとうございます!これからも一ノ瀬ちゃんを応援してあげてください!笑 (2016年2月27日 16時) (レス) id: 3e3b403e1f (このIDを非表示/違反報告)
Yumi - 風邪治って良かったです(^^)一ノ瀬ちゃんめっちゃカッコイイし憧れます//// 新作も読みます!! (2016年1月13日 23時) (レス) id: eeb79fd88a (このIDを非表示/違反報告)
Sum(プロフ) - 愛梨さん» そう言っていただけて本当に嬉しいですヽ(;▽;)ノ是非これからも読んでいただけたらと思います! (2016年1月4日 23時) (レス) id: 3e3b403e1f (このIDを非表示/違反報告)
愛梨(プロフ) - 久しぶりに、占ツク見てみたら続編出てたので、一気読みしちゃいました(●´艸`●) この作品が大好きなので、続きがたのしみです!これからも、頑張って下さい*_ _)♪ (2016年1月4日 22時) (レス) id: a422c79f90 (このIDを非表示/違反報告)
Sum(プロフ) - さえ*°。・:+°さん» 毎回コメントありがとうございます!!精一杯頑張ります! (2016年1月4日 19時) (レス) id: 3e3b403e1f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Sum | 作成日時:2016年1月4日 15時

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