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見捨てるんだ ページ2

監督室を出たAは目の前にいた人物に目を丸くした。




『洋一...』


倉持「よぉ」




柱にもたれかかっている状態からこちらを見つめている。その目は鋭く全てを見透かされているようだった。




『...聞いてたの?』




倉持はその言葉に小さく頷いた。Aは少ししてから




『ちょっと...話そうか』




そう言って倉持を連れて誰も来ない寮の裏へ向かった。









『アメリカって星綺麗なのかなぁ?』




裏のベンチにゆっくりと腰を掛けAは薄暗い空に目を向けた。




『あたし仲良くできるかな〜』


『アメリカのご飯って凄いカロリー高いのよ!あたし太っちゃうわね』




笑いながら喋るAだったが、隣にいる倉持は顔を伏せて黙り込んでいた。




『...なんかリアクションしてよね』


倉持「...とに」


『ん?』


倉持「本当に...行くのかよ」




小さな声でAに問いかける倉持。Aはゆっくりと頷く。




『うん。行こうと思ってる』


倉持「...」


『まだ正式に球団には行かないけれど、少しの間アメリカに行ってくる』


倉持「ははっ...マジか」




倉持の声は寂しそうだった。




倉持「いきなり過ぎだろ...。そんな早く受け入れられっかよ」


『洋一...』


倉持「いつ行くんだ?」


『まだ分からない。けど今月中には行く』


倉持「今月まであと半分切ってんじゃねぇか」




倉持は力ない顔で苦笑する。




『けど様子見だから!雰囲気とか悪かったら球団になんか行かない。ここで引退するまでマネージャー続けるわよ!』


倉持「んなわけ...ねぇだろ!」




倉持はいきなり立ち上がりAに向き直った。




倉持「いいに決まってんだろ!環境が悪いのに匠さんがお前を誘うかよ!」


『...』


倉持「お前は絶対アメリカ行くよ。たとえ俺たちを見捨ててもな!」


『見捨てるって...そんな言い方』


倉持「見捨てんだろ!お前居なくて新チームがうまくいくと思ってんのかよ!」




倉持は怒りをぶつけそのまま走り去ってしまった。




『そっか...あたしは...みんなを見捨てるんだ』




さっきまで綺麗に見えていた空が酷く歪んで見えたのは、きっと涙のせいなんだと思う。




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続編なんと3つ目まで来ました!
これも見続けてくれた皆様のおかげです!

ありがとうございます(T_T)


これからも是非見てください!

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友結(プロフ) - 部屋に入るときは「May I come in ?」の方がいいと思いますよ。今後も更新楽しみにしてますね! (2015年8月27日 17時) (レス) id: afe918f5d8 (このIDを非表示/違反報告)
Sum(プロフ) - ユキさん» はい!頑張ります! (2015年8月25日 20時) (レス) id: 3e3b403e1f (このIDを非表示/違反報告)
Sum(プロフ) - yumiさん» ありがとうございますT^T (2015年8月25日 20時) (レス) id: 3e3b403e1f (このIDを非表示/違反報告)
yumi - 続編おめでとうございます!!!!!!合宿お疲れ様です。大会頑張ってください!!!!こらからも、応援してます!!!! (2015年8月25日 18時) (レス) id: f8de35e58a (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 主人公ちゃんかっこよくて憧れます!これからも頑張ってください! (2015年8月23日 0時) (レス) id: 07f3d6bab7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Sum | 作成日時:2015年8月22日 18時

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