58組 ページ10
ドアが閉まったのを見計らって、椅子から立ち上がって眠っている成瀬くんの近くに寄る。
ふわふわなピンク色の髪も……白くて綺麗な肌も…あんなに私を愛してくれた体も……全部私のせいで赤い血にまみれてしまったんだ…
『どうせなら……私が大ケガすれば良かったよね…………』
ｯ………だめだ。こんなこと言ったって成瀬くんに怒られるだけだ。
綺麗なピンク色のふわふわした髪を撫でながら、
『成瀬くん、いつでも目を覚ましてね……ずっと成瀬くんのこと愛してるから…』
1年生の時約束した、2人の気持ち。
3年間消えることは無くて、きっとこれからも消えることは無い。
涙が出そうになったけど、ぐっと堪えて笑顔で成瀬くんを待っていないと。そう思った。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
この後お義母さんが帰ってきたから、自分は家に帰ることにした。
実習が終わって初めて帰るから1ヶ月ぶり。
ｶﾞﾁｬｯ
『……ただいま』
さ「おかえり！お姉ちゃん!!合宿どうだった？」
実習のことは家族に勉強合宿と伝えてある。そうじゃないと機密事項漏らしちゃうからね。
『……合宿は最悪だった』
さ「なんか元気なくない？」
『そりゃね。彩月は晩御飯食べたの？』
さ「うん」
『そっか』
私は2階の部屋に戻って荷物を置いて1階にあるリビングに行った。
母「おかえりA。合宿どうだったの？」
『最悪だったって言ってんじゃん……』
私の異変に気づいたのかお母さんは…
母「……何かあったの？」
そう聞いてきた。
『なにもないよ』
母「そう……何か話したいことあったら言うのよ？」
『うん』
お母さんは優しいのに、、それに頼れない自分がいる。
成瀬くんのことを話してしまえば止まらないんじゃないかって思って。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ご飯を食べ終わると、
父「A。何かあったんだろ…？無理にとは言わんが話してみたらどうだ？」
『大丈夫…だから』
父「父さんはできれば話して欲しいけどな。彼氏のことでも学校のことでも」
“彼氏のことでも”
そう言われた時何もかもが見透かされてる感じがしてお父さんには話すことにした。
『ねぇ、お父さんはお母さんが自分のせいで大ケガを負ったらどうする…？』
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ちょこ - わかりました、戻ってくるのしんじてまってます！(´;ω;｀) (2021年3月18日 13時) (
レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
ラリレ - 辛いことがあったんですね。私はこのお話が大好きになりました！いつになってもいいので、更新楽しみにしています！ (2020年6月28日 22時) (レス) id: 61319e7587 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒瀬なを | 作成日時：2019年8月15日 21時
