68組 ページ21
さっきの痛み尋常じゃない……
痛みは半減されてるはずなのに…
もしかしたら、さっきの傷が致命傷になって………いや、そんなこと考えるな俺ッ!!
Aを助けるんだ。Aのために俺はここにいる。
な「諦めんな俺」
___________
しばらく奥に進んでいると、蜘蛛の糸が集まっているところがあった。
ここに……捕まってたら……?
な「A!!ここに居るの?………居たら返事して…?」
俺の体力も限界だった。
叫ぶのすらもきつくて。
『………な…るせ…………くん……?』
すると、微かに声が
な「A!!やっと……やっと見つけたッ」
そして俺はすぐに通信機で田中っちにAの居場所を伝える。
先生“よくやったな。成瀬お前は淺霧連れて戻れ後始末は俺たちがする”
な「俺もそうしたいんだけど、ここ怪物居なかったんだよね」
先生“はぁ?どういうことだ?”
な「ビビって怪物が逃げたのか、あるいはAが倒したか、またあるいは仲間割れしてたり……ね」
先生“まぁ、一応そっち向かうから成瀬頼むぞ”
な「言われなくともッ…ね」
俺は刀で蜘蛛の糸を切りながら田中っちとの通信を切った。
さっきからAに話しかけても応答がない。
恐らく気を失ってる。
まず、これだけの蜘蛛の糸だと息が出来ているかが心配だ。
ずっと、力を振り絞って蜘蛛の糸を切っていると……
な「ッ!!……A!!」
やっとAの姿が見えた。
でも、そこには………
.
血だらけで蜘蛛の糸が強く絡みついたAだった。
な「A!!今助けるからッごめんこんな俺で…俺が目覚めてればッ……俺が守ってやれたのにッ…………」
自分の後悔を口に出しながら小さいナイフでAの体に巻きついた糸を取っていく。
な「こんな痛い思い………もうしたくなかったよな…………」
そして、最後の巻きついた糸をとると………
バタッ
俺に寄りかかってくるA。意識はない。でも、まだ生きてる。
な「ありがと………生きててくれて……」
今は急がなければいけないのに…自然と体がAを抱きしめる。
ずっと………ずっとこうしたかったんだって。
な「愛してるよA」
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ちょこ - わかりました、戻ってくるのしんじてまってます!(´;ω;`) (2021年3月18日 13時) (レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
ラリレ - 辛いことがあったんですね。私はこのお話が大好きになりました!いつになってもいいので、更新楽しみにしています! (2020年6月28日 22時) (レス) id: 61319e7587 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒瀬なを | 作成日時:2019年8月15日 21時