〔あんスタ〕彼は私を見ていない〔衣更真緒〕 (ページ6)

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06：進学先はページ6

あっという間に始業式が終わり放課後の部活も終わった

「あ。A！」

校門を出ようとしたところで後ろから声をかけられる

「？あっ真緒！」

「一人か？」

「うん」

私の家と同じ方向に帰る友達はいなく私はいつも一人で帰っていた

「一緒に帰ろうぜ」

「え？友達は？」

「こっちに帰る奴いなくてさ。今までは凛月と帰ってたんだけど」

「あー凛月くん！凛月くんも零くんも元気かなー？」

「まぁ元気だろうなー。そういえば凛月が言うに零さんは留学してるらしいぞ」

「留学？なんで」

「さぁ？」

「でも二人って夢ノ咲学院のアイドル科だよね？」

「ああ」

「なんか凄いなー。幼なじみがアイドルの卵だなんて」

「Aは？何かやりたいことないのか？」

「今は特にないかなー。真緒は？」

「俺？俺もアイドルやりたいなって」

「そっかー真緒もかー。じゃあ真緒も夢ノ咲行くんだ？」

「まぁそのつもり」

「早いなー志望校決めるの。私なんか全然だよ」

「じゃあAも夢ノ咲受ければ？」

「え？」

「夢ノ咲には普通科もあるし。それに…………」

そこで言葉を止める真緒。

それに…………何？

「何でもない！今の忘れて！」

忘れてって言われても……気になる

「あ！明日一緒に行けるか？」

急に話題を変えた真緒

「うん。行けるよ」

「じゃあ一緒に行こう」

「うん」

私は行きたい高校が特になかったし、別の学科でも真緒と同じ学校ならって思って夢ノ咲を受験し今に至る

結局あの時の真緒が言いかけた言葉は何なのか教えてもらえず

それにアイドル科は完全に隔離されている状態だから真緒とは滅多に会わなくなった

ただ偶然、真緒も私も生徒会に入っていて、行事の準備とかでも真緒を見かけることはあった

だけどお互い忙しく話すことは出来なかった

恋ってものは難しいんだなーと改めて思い知らされた