【文スト】敦くんの妹が可愛すぎる件について！りにゅーある

きゅう ページ10

｢ちょっと……大丈夫？｣



優しそうなお姉ちゃんが話しかけてくれた。



『うああああぁぁあ』




でも泣きやめなくてどんどんボロボロの涙が溢れて、何も話せない。




｢迷子？じゃあ、お姉さんと探そうか……
手つな………………ご……？｣






『……ぇ……』




ひゅっと息を呑む。






目の前で首が切れたお姉さんが見えた……





嘘だと信じながらも恐る恐る下に目をやると、


・ ・
お姉さんだった首が数メートル飛んだ位置にあった。




私の下には胴体が。






何も考えられない




ハァハァと過呼吸になっていくのと驚きで目が開いたまま閉じれない。







何が起こったのか理解出来たのは数秒後だった。





周りの人の動きも悲鳴も、焦りもスローでしか見れなかった。




ぽつんと血を浴びた私が死体の横に立っていた






私の後ろには異能のハサミがいつの間にかあった。








出した覚えなんてないのに。









私はこの異能の操作なんて出来ないから、出そうなんてこと滅多に思ったことは無い。






なのに。






なんでハサミがあるのか……









異能よ戻れなんて言葉で戻るのかとかどうやって戻すかとか




そんなことが頭の中で右往左往する。









答えなんてわからなかった。






『だれか……助けて……』








そんな思いも虚しく、私の異能の暴走は止まらなかった。






『やだ……怖い……やめて』







そんな恐怖も目の前の光景でただ増すばかり。







周りの人を境なくハサミが切っていく






ある時は胴体を





ある時は腕を





ある時は首を＿＿＿＿＿








元手は自分なのに、止められない。







混乱と恐怖の波が襲ってくる

じゅう→←はち

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す