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48話 ページ3

それから一週間。ブチャラティが店に来なくなった。

他の皆は毎日来ているし、ブチャラティ以外全員揃う時もある。

フーゴに聞いてみても特別忙しいという訳でもないらしい。

避けられているのが分からないほど私も馬鹿じゃあない。

憂鬱な気分が続くけれど、今日は来るかも、と淡い期待を抱きながら仕事をするのは止められなかった。

「いらっしゃいませ〜」

少し期待しながらドアの方を見ては勝手に肩を落とす、そんなことの繰り返しだ。

「また今日も来なかったなぁ…」

そりゃあんな事した私も悪いかもしれないけど、好きでもない女にああいう事するブチャラティもどうかと思う。

あれ、なんだろう、段々怒りに変わって来たかもしれない…

仕事が終わり、家路に着きながらふとそんなことを思う。

なんで私が悲しまなきゃならないの。
いや、好きな人に避けられたら悲しいか…
でもでも!いきなりあんな事するなんて…!

「あーっ、もうわかんない!」

まだ家に着いていないにも関わらず、道端でそう叫ぶ。
周りの人の目線が痛いので、足早にその場を去った。

「ふぅ…」

帰宅後、今日は飲んでやろう。と冷蔵庫を開けるとお酒がない。

「この間飲んじゃったんだっけ…」

飲みに行ってみようかな。
お腹も空いてるし。

そう思い立ったら即行動!
とことん飲んでやる!と意気込んで家から出た。




「なによ…私が悪いの!?」

酒を煽り続けて段々感情が高ぶってきた私は、ダンっ!とお酒の入ったグラスを机に叩きつける。
そして誰が聞いている訳でもない愚痴を零す。

「お嬢ちゃん飲み過ぎだよ…その辺にしときな。」

「いいじゃない!今日は飲むの!!ビールもう一杯ください!」

「はいはい…」

苦笑いでお酒を出してくれるマスターにお礼を言い、またグイッと飲む。

「おーおー、いい飲みっぷりじゃあねぇかよ、姉ちゃん」

「あ?誰よ…」

急に背後から声をかけられ、肩を組まれる。

振り返るとそこにはグラス片手にヘラリと笑うミスタがいた。

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青空 - 凄くドキドキしながら読ませて貰いました!ブチャラティは普段優しい分、ギャップと色気が凄いです。 次回も読ませて頂けたらと思っています! 頑張って下さい。 (2019年4月9日 23時) (レス) id: 5e9748810f (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - お疲れ様です…!久しぶりにまた拝読できて、すごい嬉しいです!!(o>ω<o)最新話も面白かったです♪ これからも無理のないペースでの更新楽しみにしておりますねp(^-^)q (2019年2月13日 17時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
千景(プロフ) - ブチャラティがとても好きなのでドキドキしながら読ましてもらっています!笑これからも頑張ってください! (2019年2月9日 0時) (レス) id: b982409f44 (このIDを非表示/違反報告)
ライリー - 6年ぶりに夢小説に手を出しました!!めっちゃおもしろいです!!ブチャラティがもっと好きになりました!続き楽しみにしています (2019年2月8日 22時) (レス) id: 9200a296cd (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - 頑張ってください!応援してます! (2019年2月5日 0時) (レス) id: 4b330b87b8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:真依 | 作成日時:2018年11月14日 12時

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