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一触即発 ページ10

Aの前で睨み合う2人のS級。そのオーラはとどまるところを知らず、ギルド内を緊迫させた。



「ククッ…そんなおっかねぇ顔すんなよ、事実だろ?エルザ……お前はオレより弱い」

「試してみるか?」

「お、オイ…」

「エルザとラクサスが戦うのか!?」

「ナツ!嬉しがるな!!」



カウンターに腰掛けながら、まるでバカにしたような笑みを浮かべてエルザを見るラクサスと朱い髪を闘気に揺らせて剣を握るエルザ。
S級2人が戦ったらヤバいんじゃない?てか側にいるボクが死ぬんじゃない?逃げよう。



「よせエルザ。ラクサスも煽るなバカタレ」

「…すみません、マスター」

「フン」



同じく側にいたマスターが仲介した。逃げずにすんだが、その場から離れようとしたAは既にラクサスに首根っこを掴まれていた。



「ぐぇっ!」

「オレはコイツと仕事があるんでな。てめぇらだけで行ってこいよ」



え、そんな話聞いてませんけど…?



「なァ、A」

「あい」



ボクが今更ラクサスに逆らえるとでも思ったか!無理だよ!!チキンで悪かったな!!!



「…そうか…残念だな」

「A…」

「ごめん、また埋め合わせするよ!」



見るからにションボリしてるルーシィには本当に申し訳ない。また次があればボクからクエスト誘おう。



「行くぞ」

「あ、うん」



モタモタしてたら怒られるから大人しくついてく。



「てか、いつの間に仕事受けたの?」

「エルザが帰って来た頃」

「早っ!で、どんな仕事?」

「S級の討伐クエストだ」

「え"」



S級?S級ってあのS級クエスト?
聞き間違いを期待したが、ラクサスの意地の悪い笑みを見て、そうではない事を悟った。



「え、うそ…嘘だよね?嘘だと言って?!」

「死なねーようについてこいよ」

「そ、そんなムチャな…!あっ、ま、待ってよラクサスーー!!」



こいつやっぱりドSだ!!S級魔導士なだけにドSってか!新人連れてS級に行くなんてあり得ないだろ!いや、もしかしてそれが妖精の尻尾なのか?ルーシィも実はあれS級に連れて行かれるのか!?



「とりあえず、死なないようにしよう…いざとなったら守ってね」

「気が向いたらな」

「この鬼畜!!」



弱い奴とはつるまない。
ラクサスはそう言ってたけど、それならなんでボクと一緒に仕事に行ってくれるんだろう?



(…聞いたら一緒にいてくれなくなっちゃうのかな)



そう思うと、なぜか嫌で聞けなかった。

帰り道に→←妖精女王の誘い



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- 続きが気になります (2023年3月27日 7時) (レス) @page16 id: 574270cb2a (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 久しぶりに読んだけどとても面白いです。続きは在りませんか (2022年11月19日 18時) (レス) id: 9084a50d79 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 続きが読みたいです!更新はないですか? (2022年8月18日 21時) (レス) @page24 id: 9084a50d79 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 続きがめちゃくちゃ気になります。 (2019年7月21日 21時) (レス) id: 69b03814fe (このIDを非表示/違反報告)
紫月(プロフ) - 続き気になります! (2019年7月6日 8時) (レス) id: 1809d36fc7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:世奈 | 作成日時:2019年1月3日 13時

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