愛病 百二話 ページ2
夜空に浮かぶ紅いお月様
真ん丸で大きいお月様
あの日に見た月とそっくりなお月様
_ツバサ
...サスケ兄さん?
_××××
「っ?!」
兄さんに手を伸ばした瞬間、切り替わる景色
私の視界には、紅い月でもなければ兄さんでもない
白い天井が映っていた
どうやら私はまたもや夢を見ていたらしい
「夢...夢なんだよね......」
私は自分に言い聞かせるようにそう呟きながら、ベッドの中で体を丸めて縮こまり、ギュッとシーツにシワをつくる
そう、さっき見たのは夢
現実で起きたことでもないし、正夢なんかでもない
有り得ない、馬鹿馬鹿しい
サスケ兄さんがいなくなる夢を見るだなんて
「それにしても...」
最後にサスケ兄さんは、私に何を伝えようとしていたのだろうか
我に返り周りを見渡してみると、自分は病院のベッドの上にいて
暫くしたら看護士さんが来て、意識確認をされて
その後、カカシ先生がやって来た
先生の手にはフルーツが入ったバスケット
どうやら丁度お見舞いに来てくれたところみたいだ
「本当に何も覚えてない?」
林檎の皮を剥きながら私に問いかける先生
「...はい、対戦相手の人に兄さんのことに関して色々言われたことは覚えてるんですけど」
「その後の記憶は全くないわけだ、ほい、うさぎ」
「え、ああ、有難うございます...」
そう言い掌を出せば、チョコんとうさぎ型の林檎が置かれた
よりにもよってうさぎ型、た、食べづらい
「ま、覚えてないなら仕方ないね」
そう言った後に、"ほい、もう1匹"と林檎を剥き終わる先生
だから、食べづらいですって
「あ、あの先生、結局、私の試合はどうなったんですか?まさか不戦敗とか?」
「いやその逆、不戦勝。いやぁ、あの後、相手が急に腹が痛くなったとかで棄権するって言ってきてさ、ビックリだよね、ほんと」
あははと笑いながら私の質問にそう答える先生
......棄権
とてもそういう人には見えなかったけど
「ま、お前さんは何も気にしなくていいよ」
意識を失っていた間、一体、何があったのだろうか
「本戦まであと3週間ちょっと、修業頑張れって言いたいとこだけど無理はしない程度にな。一応、数日間、寝たきり状態だったわけだし」
ま、考えてても仕方ないか
「それに、ツバサの場合は試合前にド緊張する癖を直さないとな」
「うっ....善処します...」
本戦まであと3週間ちょっとだけしかない
気を引き締めてかないと
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狗犬(プロフ) - あやさん» 有難うございます。そう言ってもらえて嬉しいです、今学業に力を入れている為更新が厳しい状況となっていますが、落ち着いたら頑張って更新致しますので宜しくお願いします! (10月2日 21時) (レス) id: c4cd770524 (このIDを非表示/違反報告)
あや - 是非とも続き読みたいです! (10月2日 20時) (レス) id: f6af94ada0 (このIDを非表示/違反報告)
狗犬(プロフ) - りなーるさん» コメント有難うございます!いま、ネタを収集している最中ですので、暫くお待ちください。 (2023年4月2日 23時) (レス) id: c4cd770524 (このIDを非表示/違反報告)
りなーる(プロフ) - 更新めちゃくちゃ楽しみにしてます!! (2023年4月2日 20時) (レス) @page45 id: fcaf0d8ff7 (このIDを非表示/違反報告)
狗犬(プロフ) - ミミさん» コメント有難うございます!中々、更新出来ずじまいで、すみません。更新頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (2022年2月18日 9時) (レス) id: 53877cb946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狗犬 | 作成日時:2021年4月23日 21時