[マギ・トリップ]イツメンで異世界に行った訳だがどうしたら良いのだろうか？ (ページ14)

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10夜ページ14

Side『ヒナ』

ジン「早くせい！迷宮は崩壊する…取り残されれば死ぬるのみだぞ！」

アラ「おねえさん、早く！」

手を差し伸べるアラジンさんだが、少女は領主さんの方を向く。

アリ「！？なんでそんな奴気にかけるんだよ！？置いてっちまえば楽になれるのに…」

ー今までそいつに散々、嫌なことされてきたんだろ！？ー

その言葉に少女は止まる。

が、少しづつ、恐る恐ると近づいて行った。

あと少し…触れそうになった瞬間、ゴルタスさんが起き上がって間に入った。

モル「ゴ…ゴルタス！？生きて………どいてゴルタス。領主様が……」

ゴル「こ…こんな男を…外へ出したら…ならない…」

モル「ゴルタス…あなた、しゃべれたの…」

ゴル「おれも…外へ出るべきではない…モルジアナ、俺とお前は北と南といえど…互いに少数部族の末裔…だが、俺は一族の誇りを忘れ、奴僕に身を窶し、こんなばかのいいなりに…人の命を…故郷へ帰っても…先祖に会わせる顔もない…だが、お前は違う。いつもギリギリでプライドを保っていた…」

良い人だなぁ、凄いと思うよ。

うち、こんなん出来ないなぁ。

ゴル「故郷へ帰れ…モルジアナ。それがおれのさいごの…のぞみ…」

血を流しながら、フラフラしながら。

モルジアナさんの方へ向かい、足の鎖を断ち切った。
――――――――――
レイ「良いんじゃないですか？」

少女…モルさんが陣に乗った。

レイは向こうでまだ話している。

レイ「人の命を殺めてしまったなら、償ってください。死んで、逃げないでください。」

ゴル「……」

レイ「あなた達の事情はよく知りません。なにがあったかも…。でも、罪は、償わなければならない。貴方も、その人も。故郷へ行きたくないなら行かなくても良い。世界は広いんです。他の場所を見ても良い。もっと、世界を知ってください。」

レイ凄い、めっちゃ良い事言ってる。

でも早くした方が良いと思う。

レイ「だから…あなたはまだ、死ぬべきではない。」

ゴル「…ありがとう…だが…このばかは…」

レイ「大丈夫です。いざとなったら俺が調ｋｙゴホッゴホ…俺が何とかしますから。」

コイツいま調教って言おうとしたな。

ゴル「…分かった。……ありがとう…」

レイ「いえいえ、ずっと助けたいと思ってましたから。」

ゴル「…ずっと？」

レイ「……さあ、早く行きましょう。」
――――――――――
こうして、無事に迷宮攻略出来ました。

アモンさんはアリババさんに宿り、アリババさんは攻略者となった。

……これから、どうなるかな…？