誠の旗の元で。続

五拾伍 ページ6

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ﾄﾞｫ…ﾝ




朝日がまだ登っていない真っ暗な中、響いた砲撃音




貴「うそ」




大広間に行かないと




縁側をバタバタと走る音が聞こえる




みんなも気づいたみたいだ




私も支度をおえ、大広間に向かった




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――――――




貴「平助は？」




斉「まだ、来てはいない」





沖「あの砲撃で起きないんだよ？屯所が狙われたりしたら平助死ぬよね」





クスクスと笑いながら、いつものノリで言う




新「子供はまだ寝てる時間だもんな！」




新八が悪ノリ…




貴「そんな感じの状況なの？とりあえず平助呼んでくる」




原「もう斉藤が行ったぞ？」




貴「早いね…」




いつの間に行ったんだろう




沖「あーぁっこんな朝から起こさせると思ってなかったんだけど」




土「無駄口叩いてねェで黙って待ってろ！」




沖「はーい」




土方さんは緊張感があり、総くんを叱った




私たちも含まれるのだろうけど…




ﾊﾞﾀﾝ




平「悪ぃ遅れた！」




焦った様子で入ってきた




貴「本当に起きなかったの？」




平「うん…ほんと恥ずかしいんだけど。チョー子供じゃん」




原「ま、普通は平助くらいの年なら当たり前なんだぜ？」





貴「今年で二十歳なのにっ」




平「うるせぇよ！」




また、話を始めてしまったところで、戸があき、




現れたのは芹沢さん




芹「揃っているか。」



即、隊士を含め、全員の会議が始まる




山「砲撃音は御所の方からです」




状況としては




会津、薩摩が堺町御紋を警備




そこへ長州が御所に入る機会を伺っている




ということは




貴「一触即発」




土「あぁ。いつ戦が始まってもおかしくねぇ状況だ」




新「じゃあ俺達もでたほうがいいんじゃないか？」




山「会津から出動命令が出ていません。勝手に動くわけには…」




何故か、その言葉を聞いた芹沢さんは、呆れたようなため息を付き、立ち上がった




芹「出るぞ。名を上げるこれとない良い機会だ」




それを聞いて平隊士は、わぁっと喜んだ




これぞ武士だとわいわい騒いでいる




そんな中、隊長格の人たちは驚き、戸惑っていた




それは、この後の事を考えたからなのだろう

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