誠の旗の元で。続

五拾陸 ページ7

すぐに御所門にむかう




その、門が見えてきたあたりで




平「嫌な予感するんだけど…」




貴「なんで？」




平「だって俺らさ…」




「待て！その方ら、何者だ！ここは禁裏の御門であるぞ！」




門の前で見張りをしている人にとめられてしまう




あぁ…なるほど




近「我々は松平中将様お預かり、壬生浪士組の者です！」




まだ少し、なれない様子で近藤さんが声をはる




近「ご門警備のため、馳せ参じました！」




「壬生浪士組？聞いたことないぞ！」




土「なんだと…」




平「ほらね嫌な予感的中ー！」




斉「藩の中には、知らぬもがいてもおかしくない」




近「手間を取らせて申し訳ない。公用方にご確認を…」




「しつこいぞ！即立ち去れ！」




あろうことか、あの芹沢さん、近藤さんたちに槍を向けた




新「おい！」




新八が行くより先に、芹沢さんが槍をはじいてしまった




芹「さっさと確認をしに行かんか！」




「貴様…ひっ」




芹沢さんはそうとう機嫌が悪い




芹沢さんの睨みに、見張りをしていた人達は臆している




芹「俺は尽忠報国の士、芹沢鴨!!」




いつものあの鉄扇を広げ、




芹「会津藩お預かり壬生浪士組を率いて、禁中まかり通る！」




その背中はすごく大きく見えた




平「さっすがだよなぁ！」




原「あんな真似、芹沢さんしかできねぇぜ」




この日、八・一八の政変は、成功




壬生浪士組も、大きな活躍を見せた



そして、次の日のこと




近「皆、よくやってくれた！」




近藤さんが喜々としている




山南さん達も少し微笑んでいて




良い報告なのがよくわかる




近「昨日の活躍により、新しい隊名をいただいた！」





近藤さんは、手に持っていた紙をばっと広げ、笑って




近「新選組だ！」




土「新選組は、かつて会津藩にあった組織らしくてな、武芸に秀でた者が集まってたんだってよ」




近「武士としてふさわしいと思ってくださったのだ！この信頼に応えねばな！」




平「すげーじゃん！」




新「これからも精進するには今夜くらい…」




と言いながら、新八はお酒を飲む動作をする




土「まぁお前らはしょっちゅう飲んでるだろうが…」




近「今日は騒ぐぞ！」




龍「またか！片付けをする方の身にもなってくれよ！」




貴「今日くらいいじゃん！龍くんも飲めば？」




龍「俺はまだ飲めねえんだよ」




貴「子供だなあ」

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