マフィアらしからぬ君へ【太宰治】【文スト】

平和な朝は… ページ33

コーヒーの匂いとご飯の匂い

『いただきます！』

太｢…いただきます｣

目の前に出された食事を見る

朝ごはんなんていつぶりだろうか…

お店以外で人が作ったものなんて普段口にする気はないのに私は自然と箸が動いた

『どうですか…？』

太｢うん、なかなか悪くないね｣

と、言ってみたが、実際すごく美味しいのだ

全然高級じゃないしいつも食べてる味とは全く違くて素朴だけど、暖かくてなんというか、うーん、これは…嫌いじゃない

いつ食べても飽きないような味、私でもなんて表現していいか分からないが食べてみたらわかる

でも、すごく美味しいことはわかる、他には無い初めて食べる美味しさ

『ふふっ、良かったです』

Aちゃんは嬉しそうに笑ってご飯を食べる

太｢こうしているとまるで新婚夫婦のようだね｣

『な、あ…か、からかわないでください！』

太｢うふふっ、ごめんね｣

『もう！そんなことばっかり言ってるといつから女の人から後ろから刺されちゃいますよ』

太｢それもいいかもしれないね｣

『太宰さん！』

太｢あはは｣

もぐもぐと食べながら怒るAちゃん

でも、まぁ、Aちゃんと付き合えてないし今はまだ死ぬ気ないけど

『あ、そういえば今日は昼から安吾さん居ないんでした』

太｢よく知ってるね｣

確かに交流があるし知っててもおかしくは無いがちょっとムカつく

『はい、東京で取引があるって聞きました』

太｢ふーん…そんなことよりAちゃんは？今日は何するの？｣

『今日は午前中に中也さんに訓練に付き合ってもらって…その後は一通り書類整理をしますよ、その後織田さんのお手伝いします！』

あの、ちびっこマフィアめ…暇なのか、私が拾ってきたAちゃんなのに

太｢ふーん｣

『あ、太宰さんは今日は何するんですか？』

太｢私は作戦を立案して……夜は戦場に出て指示出しになるかな｣

確定はしていないが…おそらくそうなるだろう

あぁ、帰りにルパンによって3人と飲むのもいいな。Aちゃんはお酒がどうこうで来なさそうだし…

『やっぱり太宰さんは忙しいんですね』

太｢まぁ、それなりにね、あのロリコンは人使いが荒いから｣

『首領はエリスちゃんのこと大好きですもんね』

太｢あれは執着だよ、渇愛だ｣

『今の時代子供好きの男の人はモテるらしいですよ』

太｢あれは好きを通り越してるのだよ。言うならば子供好きは織田作みたいな人だよ｣

あんなのただのロリコンだ、気持ち悪いだけ

そんなの今からでも好きなだけ…→←男として見られてないのか…

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