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灰「…ソイツ、俺の連れなんだけど」
「あァ？…ひっ」
灰「………そんな奴より、俺とどっか行く？」
「い、行かねぇよ、バーカ！男に用はねぇっつの！」
「お、おいもう行こうぜ」
「くそっ」
覚えてろよ、と倒された悪役顔負けの捨て台詞を言って男2人はいなくなった
祥吾は身長もあるし、顔も怖いからね
私は逃げないけれど、他の人は逃げるのかもしれないわ
灰「おい、大丈夫か？」
貴「え？」
灰「腕。掴まれてたろ」
貴「あ、ああ、大丈夫よ」
灰「…それなら良いけど」
貴「ごめんなさい、私…ああいう人たちに狙われやすいのかもしれないわ」
灰「知ってる」
貴「…そうよね」
灰「…つーかさっき、『男の友達』って言ってたろ」
貴「ええ」
灰「違うじゃん、『婚約者』だろ？」
貴「………い、言えないわ…」
灰「何で」
貴「…な、何だか…恥ずかしくって」
灰「……………渡さねぇつもりだったけど、やっぱ渡すわ。左手貸せ」
貴「…こう？」
灰「そう。……これ、つけとけば恥ずかしくなくなんだろ」
私の左手を祥吾がとって、何か小箱の中から取り出したものを指に嵌めた
薬指に輝くのは、シンプルなシルバーの指輪
貴「……な、なぁに、これ？」
灰「エンゲージリング」
貴「…なんで、貴方がこんな物を」
灰「じいちゃんに「Aさんに渡すんだぞ」って言われたから」
貴「……あ…お見合いの時に言っていた…」
灰「そういう事。俺からじゃねぇけど、これあればそんなに声かけられねぇだろ」
貴「……ありがとう、嬉しいわ。貴方のおじい様にもよろしく言っておいて」
灰「おう。声かけられても恥ずかしがらずに婚約者がいるって言えよ？」
貴「ええ、そうするわ」
…エンゲージリング………
これは…ああ、嬉しい
例え祥吾のおじい様からだとしても、祥吾につけてもらったのだから嬉しいに決まってる
…でも、指のサイズは……
貴「祥吾、おじい様は指のサイズをどうして知っていたの？」
灰「さあ？お前の従者がじいちゃんに言ったんじゃねぇの」
貴「ああ…そうかもしれないわ。寝ている間に測られたのかしらね」
灰「んー、多分。つーか買い物終わったし、帰ろうぜ」
貴「そうね。あまり長くいても仕方ないし」
灰「荷物よこせ」
貴「平気よ」
灰「ダメ」
貴「あっ」
パッと荷物を取られてしまった
……意外と、紳士的よね
ーー
話数が一杯になったので続編へ移行します！
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碧夜叉 - 灰羽さん» ありがとうございます！そう言って頂けると励みになります…！お気遣いまでありがとうございます！頑張ります！ (2018年7月31日 9時) (
レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
灰羽 - 続編おめでとうございます！一話一話の展開が楽しみです。お身体に気を付けて、更新頑張って下さい。 (2018年7月31日 7時) (レス) id: d302357e2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧夜叉 | 作成日時：2018年7月30日 23時
