検索窓
今日:23 hit、昨日:1 hit、合計:24,047 hit

145 ページ45

お散歩から帰ってきたら何故か勝手に話が進められていて、私は祥吾と婚約を結ぶ事になった

嘘よね、いや、嘘だと言って欲しかったわ

お父様の肩を掴んで揺さぶりたい衝動に駆られたけれど、まさかそんな事をするわけにもいかず…

お見合いが終わり、お父様が着々と準備を進めあっという間に同居するお家を買ってしまった

2人の高校から丁度真ん中辺り

これなら公平だろうなんて言っていたけれど、言いたいのはそこではないのよ、お父様

バタバタと忙しなくしていたせいで私は疲れたし、その間に新居に私の荷物が全て運ばれてしまった

…………暮らすしか、ないのね…

ああ、でも、祥吾がイヤがって来ないかもしれない

絶対にイヤだと言って、私1人で暮らす事になるかもしれない

そうすればさすがにお父様だって元に戻そうと思うはず

と、思っていたけれど…


灰「………じいちゃんに強制された」

貴「貴方もなのね…」

灰「…これからよろしく……」

貴「こちらこそよろしく…」


どうしましょう…これじゃあもうお父様は諦めないわ…

もう無理ね…

そうだ、修造に電話しましょう


『……もしもし』

『修造…聞いてほしいの』

『…今度はどうした』

『あのね…私、祥吾と婚約を結ぶ事になったの』

『…は?』

『それで、同居しろと言われて今同じ家にいるの…』

『はぁ⁈』

『助けてちょうだい。私祥吾と暮らすなんて出来ないわ、心臓が破裂してしまうかもしれないの』

『……いや、いやいや待て、経緯を話せ』


そう言われ、私は素直に全て話した

話し終えると、電話の向こうで修造が深くため息をつくのが分かった


『旦那様が…そうか…。きっと仲良くしないといけない理由が出来たんだろう』

『きっとね…。多分、合同で事業でもやるんじゃないかしら?今更手放しに仲良く出来るわけがないもの…』

『そうだな。今の状況は両家のトップがお互いの家の跡継ぎを人質にとったとも言える』

『………冷泉の駒になると言ったものの、これはさすがに想定外よ…』

『俺もだよ。とりあえず、2人で何とか頑張ってくれ。そこに従者は?』

『いないわ。帰ってもらう事にしているから』

『そうか』

『でも貴方が帰ってきたらずっといてもらうから、そのつもりでいてね』

『あー…マジか。覚えとくわ』

『ええ。あ、ごめんなさい、片付けがあるからそろそろ切るわね』

『おう。またな』

『またね』


私は修造との電話を切り、荷解きをする事にした

146→←144



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
25人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

碧夜叉 - 灰羽さん» ありがとうございます!そう言って頂けると励みになります…!お気遣いまでありがとうございます!頑張ります! (2018年7月31日 9時) (レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
灰羽 - 続編おめでとうございます!一話一話の展開が楽しみです。お身体に気を付けて、更新頑張って下さい。 (2018年7月31日 7時) (レス) id: d302357e2b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:碧夜叉 | 作成日時:2018年7月30日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。