五十三話 ページ9
『おい、お前。』
「え?」
『俺だ』
「...!×××!!」
『随分楽しそうだな
こっちに初めて来たときは
泣き虫だったくせに』
「まぁね」
『俺は寂しかった。ずっと』
「...?」
『お前が居なくて、寂しかった』
『でも、
お前には好きな人がいるんだろ?
友達も居るし...
俺の存在は必要無くなったな...』
「そ、そんな事は...」
『お前はもう、一人じゃないんだな
俺は一人でずっと
お前を見てきたのに』
「.....」
『あの頃、懐かしいな』
「...うん」
『ずっと、俺の隣に居たもんな』
「...うん」
『あの頃のお前は
私なんて誰にも愛されてない、
好かれてなんかない
って言ってたけどな
俺はお前の事好きだったよ』
『その頃は
お前の事、
今すぐにでも俺の物にしたくて
部屋に閉じ込めて
他の男のところに行かないように
したかった
...ま、それももう過ぎた事だな』
「......」
『...そろそろ時間だ。
じゃあな
あっちでも頑張って来い
...【視る蛇】』
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ママレード - とても面白かったです!!他のカゲプロ作品もつくってほしいです!! (2017年4月10日 7時) (レス) id: 8e0d4bca03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかりんご | 作成日時:2016年6月21日 19時