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植物園




『あ、見つけた』



植物園の奥にパタパタと揺れる長い尻尾



『レオナさん』

レオ「…ん、…あぁ"?」

『ラギーくんが探してたよ』

レオ「…んなの放っとけ」



気持ちよさそうに眠る彼はサバナクローの寮長、レオナ・キングスカラー。

ラギーくんからレオナさんを探すのを手伝ってほしいと頼まれたのがつい先程の出来事。可愛い後輩の頼みに断りきれず首を縦に振ってしまった。



『ちょっと!起きてよ』

レオ「………」

『寝たフリ?……おーい』

レオ「…はァ〜、よくもそんな呑気に俺様の縄張りにズカズカと。そんな奴お前とラギーくらいだ」

『…へへ』

レオ「チッ、嫌味だ」



あれは2年の二学期頃。
出会いもまた、ここ植物園。
好奇心で寝ているレオナさんの耳を触って怒らせてしまい、女じゃなければ手を噛みちぎってた、と言われた、今となっては懐かしい思い出。



レオ「おい」



そんな彼が留年して同学年か…と考えていると
こっちに来いと手招きされる



レオ「膝貸せ」

『は?いや、それは、』

レオ「黙ってりゃいいだろ」

『どこで誰が見てるか分からないでしょ!』

レオ「先輩命令」

『ぐぬぬ…』

レオ「………」



無言の圧に耐えきれず折れることにした
レオナさんの頭の横に座り、はいどうぞ と膝を叩いた
しかし、いくら世話好きとはいえ、他の男の人を乗せるのは勇気がいる



レオ「思ったより良い枕だな」



と頭を乗せて一言
正直、手が出そうになった。



『イデアの事だから学園内に監視カメラ仕込んでるかもね』

レオ「はっ、これは同意の上だろ」

『先輩命令は強制と同じだよ』



たわいもない話ばかり繰り広げていると
急に膝の上の彼が、いって!と顔を歪ませた
何事!?と身構えるが原因は私じゃなさそうだ



レオ「おい。人の尻尾踏んでおいて素通りとはいい度胸だな」



ドスの効いた声がほのぼのとした植物園に響く



『はぁ…揉め事は勘弁して』



一気に場が凍りつくのを感じた

レオナさんの視線の先には何とあの狸くんと私がこっそり心配していた魔法が使えない子が立っているではないか、無事退学を免れたと聞いた矢先にこれはアンラッキーイベント。


更に追い打ちをかけるようにレオナさんが、気分よく昼寝してたのに最悪だ、と言うとビクッと肩を跳ねさせた。



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(プロフ) - モチモチnana.さん» コメントありがとうございます!少しずつですが更新再開しようと思うのでよろしくお願いします〜! (2021年9月21日 0時) (レス) id: b181aeeb71 (このIDを非表示/違反報告)
モチモチnana.(プロフ) - 面白かったです!更新待ってます´`* (2021年8月20日 23時) (レス) id: b16ecd2175 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 闇猫さん» うわー!!ありがとうございます(^^) (2021年1月13日 17時) (レス) id: b181aeeb71 (このIDを非表示/違反報告)
闇猫 - 面白いです! (2020年12月18日 17時) (レス) id: 41a8401c93 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - れおさん» れおさんありがとうございます!そうですね…イデアの小説増えてほしいです^^;あまり速いペースでは更新できませんが温かく見守っていて頂ければと思います! (2020年10月9日 20時) (レス) id: b181aeeb71 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年10月4日 23時

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