81,死にたがり ページ9
〜夢主 side〜
『ハシモト…それは偽名?』
ミア「本名ですよ。私はカドクラ レイの元・身代わりですので」
おそ「元?」
ミア「ええ。カドクラがたてた身代わりです」
『その本人は?死んだの?殺したの?』
ミア「殺しました。ウザかったので。なにより死にたがりでしたし」
『死にたがってたから殺してやったと』
ミア「はい。でもボスを殺したなんてしれたら私もあの世行きですので、身代わりとしてカドクラを演じています」
『あっそ。で?ザクロに入りたいとかいうのは何?殺されるから守れってこと?』
ミア「いえ。ただ、ここにいるよりもマシかと思いまして」
『…』
淡々と話し続けるハシモト ミア。
目は濁っていて、やっぱり隠しているものがあると確信した。
おそ「A、こいつ信じられる?」
『おそ松はどう思う?』
おそ「…信じていい…と思う」
『フッ…まだまだだな』
おそ「はぁ?」
アレのなにを信じろと?
目が死んでるし、まだ言ってないことがある。
『本当のこと話せない奴を信じるなんてできないよ』
ミア「!」
『本当の望みはなに?』
ミア「……です」
おそ「聞こえねーよ?」
ミア「帰りたい、です」
おそ「…帰る?」
『…まだわかんない?彼女は一般人だよ』
小さく震える彼女をおそ松に預けて前に出る。
『でしょ?カドクラ レイ』
?「お見事。流石白い悪魔と言われるだけある」
くるりと壁が回り、出てきたのはミアとそっくりの女。
レイ「私が本物のカドクラ レイだ。君こそ、私を殺すのにふさわしい」
『死にたがりは本当か…ミアに嘘つかせたわけは?』
レイ「あなたの力を見たかった。それだけです。さぁ、殺してください」
『…なぜそんなに死にたい?』
レイ「飽きたんです。この世界に。ちょうど面倒な部下達も消えたので、そちらで引き取っていただけますか?」
『…サイテーだね。あんた』
レイ「ええ。ですから私は早く死んだほうがいいのです」
励ます気にもならないな。
『死にたいなら死ねばいいじゃん。なんで生きてんの?結局は誰かに止めてもらいたかったんじゃないの?』
レイ「それは…」
『本当に死にたいなら、今そこから飛び降りてみろよ』
窓を指さして言った。
カドクラは呆然と窓を見つめ、やがてへたりと座り込んだ。
104人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜風 樹(プロフ) - 結菜さん» コメントありがとうございます!いえいえこちらこそ!返信クソ遅くてすみません!シリーズすべてにコメントしてくださいましたよね!ありがとうございます!楽しんでいただけたのなら幸いです!これからも頑張ります!ありがとうございます! (2018年8月5日 11時) (レス) id: 18422badd9 (このIDを非表示/違反報告)
結菜 - コメントクソ遅くてごめんなさい!最初から全部読ませていただきました!とても楽しかったです!これからも作品作り、頑張って下さい! (2018年8月5日 6時) (レス) id: 4eaa158dbb (このIDを非表示/違反報告)
夜風 樹(プロフ) - メプルさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけてなによりです!次回作の方も頑張りますので、よろしくお願いします! (2018年6月9日 22時) (レス) id: 18422badd9 (このIDを非表示/違反報告)
メプル(プロフ) - 完結おめでとうございます!楽しんで読ませて頂きました!新作も読みます!頑張って下さい!(●'д')bファイトです (2018年6月9日 22時) (レス) id: 57070503d4 (このIDを非表示/違反報告)
夜風 樹(プロフ) - ピカグさん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けて嬉しいです!最後までお付き合い頂き、本当にありがとうございました!これからも全力が頑張りますので、よろしくお願いします! (2018年5月28日 0時) (レス) id: 18422badd9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夜風 樹 | 作成日時:2017年11月12日 23時