82,生きるか死ぬか ページ10
〜夢主 side〜
座り込んだカドクラに視線を合わせるようにしゃがむ。
『死ねないじゃん』
レイ「ッ…」
『自分で死ぬのは怖いから殺してくださいってか?ふざけんなよ』
レイ「あ…貴女に…貴女に何がわかるんですか!?」
『なにもわからないよ』
レイ「だったら…」
『でもさ、』
カドクラの瞳をじっと見据えて、言う。
『ほんとは死にたくないんじゃないの?』
レイ「!…そ、そんなこと」
『あーはいはい。認めないなら認めないでいいよ。だから選んで』
レイ「えら、ぶ?」
『そ。生きるか死ぬか、その二択。今、あんたが本気なら私はその答えを尊重する』
レイ「生きるか、死ぬか…」
『正直でいいから。ね?』
.
.
.
.
レイ「生きたい…」
少し間をあけて答えた彼女は、泣いていた。
レイ「生きたい、よぉ、ぅ…」
泣きじゃくる彼女は幼い頃の自分に見えて。
『そうか』
優しく微笑んで、そっとカドクラの頭に手を置いた。
『そんなに死にたくないなら、せーぜー生き延びろ』
もうこの子に嘘はない。
『もしもし?こっち終わったから撤収の準備しといて』
部下に無線をつなげる。
部屋出ればそこだろ、とかいうのはごもっともだが、この泣き虫をあやすのに忙しいもんでね。
『…あ、そうだ。表に帰す子が2人いるから、手配頼むよ』
・・・・・・・
あとから詳しく調べれば、カドクラ レイは本当は私よりも5つ下の少女だった。
アジトに帰る前に2人が表の世界で暮らせるように根回しをして、新しい家に送り届けてきた。
元々カドクラの顔は広く出回っていなかったようだし、よっぽどのことが無い限り大丈夫だろう。
万が一の時は私が全力で守るけど。
これからカドクラは
あの子達はもっとたくさんの事を学び、もっとたくさんの時間を生きるべきだ。
少なくとも、私みたいな大人にはならないように。
彼女達はまだいくらでもやり直せる。
『さて、今回完璧に空気だったおそ松くん?』
おそ「な、なに」
『自分がいかに甘いか自覚したかい?ん〜?』
おそ「は、はい…」
『あそこで本物に気が付かないとかどうかしてr((prrrrr prrrrr …誰だし』
松のストラップをぶら下げたスマホを取り出すと、画面に映ったのは【チョロ松】という文字。
『はい、もしもし?』
チョロ《A!?レンが…!》
『は…?』
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夜風 樹(プロフ) - 結菜さん» コメントありがとうございます!いえいえこちらこそ!返信クソ遅くてすみません!シリーズすべてにコメントしてくださいましたよね!ありがとうございます!楽しんでいただけたのなら幸いです!これからも頑張ります!ありがとうございます! (2018年8月5日 11時) (レス) id: 18422badd9 (このIDを非表示/違反報告)
結菜 - コメントクソ遅くてごめんなさい!最初から全部読ませていただきました!とても楽しかったです!これからも作品作り、頑張って下さい! (2018年8月5日 6時) (レス) id: 4eaa158dbb (このIDを非表示/違反報告)
夜風 樹(プロフ) - メプルさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけてなによりです!次回作の方も頑張りますので、よろしくお願いします! (2018年6月9日 22時) (レス) id: 18422badd9 (このIDを非表示/違反報告)
メプル(プロフ) - 完結おめでとうございます!楽しんで読ませて頂きました!新作も読みます!頑張って下さい!(●'д')bファイトです (2018年6月9日 22時) (レス) id: 57070503d4 (このIDを非表示/違反報告)
夜風 樹(プロフ) - ピカグさん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けて嬉しいです!最後までお付き合い頂き、本当にありがとうございました!これからも全力が頑張りますので、よろしくお願いします! (2018年5月28日 0時) (レス) id: 18422badd9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜風 樹 | 作成日時:2017年11月12日 23時