25 拠点�� ページ3
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壁外だから、常に気を抜くことはできないが、この窮地を脱した安堵からなのか、まるで高熱を出したかのように大量の汗が噴き出る。
しかし、ハウターが目を閉じていることに気が付き、一気に冷たい汗に変わる。
「ハウター...？」
「さｯすが、ウィルッ...さん」
途切れ途切れながらもハウターから返事が返ってきて、すぐそばに座り込む。
「急いで、マーティ達と合流しよう＿＿＿＿って馬がッ！！」
全く気が付かなかった。
馬が一頭倒れている。あれは、ウィルの愛馬だ。
戦闘中に？
いや、恐らくハウターの応急処置をしている時だ。
まさか馬に手を出すとは思わなかった。
ハウターの馬がどこかにいるはずだが、姿が見えない。しかし、今のハウターは指笛で馬を呼び戻せる状態ではない。
ウィルが指笛を試みるが、帰ってきそうにない。
ここでとどまっていては、またいつ巨人が現れるか分からない。
自身のガスは使い切ってしまったし、ハウターの立体機動装置は破損していて使い物にならない。
紫の煙弾を打ち、誰かが来てくれることを願うしかない＿＿＿＿＿＿
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「アダムさんッ！！」
崩れ落ちる身体をビサは支える。
「悪ぃな...
右膝がイカれちまった。」
そう言われて、足の方を見るとアダムの膝下はあらぬ方向に曲がっている。
そうだ、腰を抜かして動けなかった自分を庇って＿＿＿＿＿
「ごめんなさっ
「謝んな。
今日は運が悪かっただけだ。」
いつもはあんなに素っ気ないのに。
どうしてこんな時だけ優しくするのだと、ビサは溢れた涙を零す。
そんなビサに支えられながら、アダムは微笑し、早く移動しようと伝える。
「アダムさん、馬乗れますか？」
「まあ、なんとか...」
顔を顰めながら、何とか愛馬に身体を乗せる。
ビサの煙弾に対して帰ってきた青い煙弾の下にいるマーティの元へ馬を走らせた。
「そろそろ目的地に着く頃だと思うので、早く追いついて治療しましょう！」
「ああ、そうだな。」
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作者名：earthn | 作成日時：2022年3月24日 19時
